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ライブドア・二重の虚構―夢から覚めたという夢

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ライブドア・二重の虚構―夢から覚めたという夢の商品レビュー

2.0 ライブドア事件をみなおすきっかけとしてはよい
ライブドア事件はエンロン事件のような「巨悪」ではない,詐欺をはたらいたというのは錯覚だと主張している.そこまではただしいとおもうが,錯覚によって株価が暴落したから大損失が発生したという主張はうけいれがたい.株価を左右する原因はさまざまあるが,それを錯覚といってしまっては,市場経済は錯覚のうえになりたっていることになるだろう.いずれにしても,ライブドア事件をみなおすきっかけとしてはよい本であるかもしれない.
5.0 一体なんだったのか?
あの事件を総括するのにちょうどいい、本当によくまとめられています。
なんというか詐欺ではないという論証のくだりが特にそーか!と唸ってしまった。
事件についてココまで客観的に論証した書籍があっただろうか?(あるなら教えていただきたい 笑)
ヒルズ黙示録や監査人の告白、また宮内氏自ら書き上げた虚構など当時者側の人間が振り返るものはあったものの、第3者的にここまで客観的に事実だけを掘り下げてくれたものなどいままで見当たらなかった、それだけに衝撃は大きかったです。
特にエンロンやカネボウなどの比較例を挙げての説明はとてもわかりやすかった。
あとウィットに富んだ文章ですがたまに笑えてしまいます。
5.0 大いに賛同。マスメディアや当局、東証を罰するべき。
ライブドア事件とは、ライブドア社による不正経理の問題というよりも、それを報じる低質な報道機関や平等性を欠く政府機関、さらにはそれらに踊らされて被害者妄想に我を失う一般投資家の事件である。私は以前からそう考えており、当書籍の著者と意見を全く同じとする。
著者が述べるように、ライブドアの不正経理は約50億円であり、金額の大小を問題にするのであれば、架空売り上げを計上したNEC子会社等の方が額は大きい。さらに不正の質を問題をするのであれば、ライブドアが収益と資本の付け替えであるから、振替伝票一本を切れば正しい処理になるのに対し、そもそもの売り上げ自体を架空計上する方がひどいのである。
ちなみに、昨年に決算訂正をした会社は、NEC(本体も開発費関連で訂正している)の他、東ハウス、イソライト、丸正、TTG、東海染、安楽亭、アジア投資、三井物産等がある。一つとして問題にならなかった。ライブドアの不正経理も本質は同じであるにもかかわらず、ゆがんだ報道機関というフィルタを通して、幻覚として一般市民に伝わった、と作者は書いている。

とにかくライブドア事件を正しく理解するためには必ず読んでおかなければならない内容。
ある程度教養のある人と会話をするときは、定量的な判断に基づくべきで、その土台を与えてくれる。
さらにはより普遍的な視点も与えてくれる良書である。
4.0 普通とは違う視点
 この本の良いところは、普通とは違う独自の視点があるところだと思う。法律的な話を書いた本もあるけれど、法律的な話だったら新聞やテレビにあふれているし、いちいち金を払って読むまでもない。
 世間は有罪か無罪かということで大騒ぎしているけれど、この本は有罪か無罪かということとは別のことを話している。それは六千億円もの金が消えたという経済的なことだ。この損失は法律違反によって生じたのではなくて、社会心理的な行動から発生したのだと示している。
 要はこの事件を、法律問題としてとらえるか、社会経済問題としてとらえるかということだろう。法律問題なら単に有罪か無罪かを決めればいいけれど、社会経済問題なら六千億円の損害をどうするかということを考えないと。
 最近では日興コーディアルの事件も起こった。どうも法的に違法か合法かということだけでは済まないことがありそうだ。いろいろな視点から物事を考えるために本書は役立つと思う。結局、この本は、ライブドア事件は悪かどうかを知るためにあるんじゃなくて、われわれがどういうふうに物事を考えるためにあるのかを知るためにあるのだろう。善か悪かを決めつけたい人には向いていない。自分自身が何かを考えたい人に向いている。
 ただ、文章が理系っぽいところが、ちょっと冷たい感じだ。優しいぬくもりのある文章だともっと良かったと思う。
1.0 やや稚拙な論考
ライブドア事件に対する世間・マスコミ一般の評価が「錯覚」であるという筆者の主張は説得性の高いものであるとは思うが、稚拙な論理展開や文章構成により全体として論考というには程遠い内容となっている。

ライブドア事件について、法律や会計、その他政治的な背景からの詳細な分析はほとんど行われておらず、その主張を裏付けるものは各節の”補足”に書かれている寓話に近いたとえ話だけであり、同じような(ライブドア事件とは直接無関係な)話が形を変えて延々と続く。このような強引な展開では読み手として本書に対する興味を持続させるのが難しいだけでなく、読者を錯覚させることにもつながる。

また、言葉の使い方も稚拙である。筆者の言うところの、ライブドア事件の「経済的」「経理的」な側面、またその錯覚から逃れるために従うべき「法や規則」といったものがどのような定義のもので、具体的にどのようなものなのかということについてはまったく説明がない。専門的な見地からの検討を一切放棄して、寓話による錯覚の説明に逃げているとも感じられる。以上を勘案して、星ひとつ。

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