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だから若手が辞めていく――ミドルがカギを握る人材「リテンション」の可能性

だから若手が辞めていく――ミドルがカギを握る人材「リテンション」の可能性

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だから若手が辞めていく――ミドルがカギを握る人材「リテンション」の可能性の商品レビュー

5.0 よくまとまっていい本だ 
 装丁から見てあまり期待しないで読み始めたが、実は結構いい本だった。
 まず、新人が入社後3年で3割辞めるというのは、昨日今日初めて起こったわけではなく、1995年以降の話であるとされる。

 なぜこのようなことが起こっているかは、新人の側だけでなく、会社の側にも問題があるとしている点がおもしろい。
 この状況を、若者は「成長に対する意欲は高く、前向きに仕事に取り組む集中力はある。しかし、会社に対する帰属意識は総じて低く、尊敬できない上司や先輩の存在がさらに意欲低下をもたらし、ひいては早期離職に繋がっていく」と総括している。
 このような状況で儲かっているのは人材会社だけとし、採用側もこのような状況はコスト面でも放置すべきでないとする。

 採用側の問題として重要な要素は、「OJTの機能不全」、「上司や先輩と若手社員のコミュニケーション不全」であるとし、また、ミスマッチの原因としては、どのような人材を求めているかを明らかにしない点(募集者に会社の内実を誤認させる点)に問題があるとする。
 また、企業の人材育成はここ最近、スペシャリスト志向で来たが、将来を担うコア人材の流出(中途採用したコア人材では定着する保証がない)で、企業は、再度ジェネラリスト志向に振らざるを得ないとしている。

 また、若者側の問題として、「大学を卒業した22,23才の自分が、すでにできあがっていると思っていて、そのできあがった自分に合った会社でなければ働く価値がない」と考えている点が、仕事による自分の成長(変化)を否定しているという意味で仕事の本質をはき違えて問題であるとしている。
 また、神戸大学の金井教授によれば、「それなりの努力を投入しなければ、その会社やその仕事が本当に自分に合っているのかどうか、見極めがつかない」としている。
 さらに、小樽商科大学の松尾准教授は、「仕事に集中できない人は、社会人としての基礎力が身につかない」としている。

 一つの解をプロクター&ギャンブルに求めている。
 ここは少数を採用し、しっかり育成する人材戦略を採っていて、大手商社辺りとも共通する人材戦略のようだ。
 中途採用でも、エントリーレベルからキャリアを構築する(入社年による年功序列?)という仕組みになっている点は驚いた。

 本書の対談でも大企業の良さとして、「著名大企業でヒトが辞めないのは、任される仕事が大きく、しかも待遇がよいから」とされているが、こういう大企業こそは、成長機会と待遇が高いレベルでバランスしているといえるのだろう。
 こうして、このような企業がよい人材を集めてさらに成長し、そうでない企業は、大量採用大量退職によるコスト増、コア人材の流出という悪循環にあえぐことになるのだろう。
3.0 できる若者ほど会社に見切りをつけるのが早い
新卒、第二新卒の超売り手市場では、社会がなにか空しい気がします。

著書が言いたい若者が辞めていく最大の理由は、ロールモデルとなる上司がいないことだそうです。

では、ロールモデルを作ればいいのか?
そのロールモデルのロールモデルは?
結局「鶏が先か卵が先か」と同じ議論になってしまうのかもしれません。

とにかく「人を育てることは難しい」

「教育は最大の難関だが、最大の差別化のポイントである」
とは日経新聞に書かれていた言葉です。
5.0 色々と考えてしまいました。
先のレビュアーが指摘している通り、現状認識が良くなされており、読後に色々なことを考えさせられる。そういった面では、40歳代マネージャー世代だけでなく、転職を考える若手社員も読んでみるべきだろう。
しかし、若手社員といっても一様ではない。幹部候補なのか、現場のリーダー候補なのか、言葉は悪いが兵隊なのか、によって、あるいは企業の業態や求める職種によっても変わってくるのだろう。

スーパー・ハイは囲い込み出来ない、実際に転職サイトに踊らされているのはミドル・ローという指摘は非常に面白い。
ハイをどれだけ定着化させられるか!ミドル・ローをいかにミドルに引き上げるかなどそれぞれ課題がありそうだ。次回作に大いに期待したい。
4.0 新社員が何を考えているのか
新卒社員のうち3割が3年以内に辞めてしまう。現職社員の85%が転職を考えている。
最近の若手社員のそういった傾向は、現場でも肌で感じる。
若手社員が不満に思っているポイントは給与・待遇面はもちろんのこと、
最も重要なことは「成長ややりがいが感じられるか」ということ。
実際に退職した若者の声を拾いながら、若手社員と企業とのミスマッチを検証している。

どちらかというと現状を描き出すことがメインで、
それに対する対策や成功企業の実例は具体性が乏しく少ないが、
それでも今後のマネジメントに生かせるヒントがちらりほらり。
まずは若手社員の価値基準や思考を理解することから始めるための良書。
4.0 若手の価値観を知り人事・経営に活かす
単に制度批判をするに終わらず、20代のリアルな生声を元にしており参考になる。人事・経営者の若手へのマネジメント、リテンションのヒントになるのではないだろうか。

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