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ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる

ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる

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ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまるの解説

   マネジメントの大家、ピーター・ドラッカーによる未来予測。「日本にとっての最大の問題は(経済ではなく)社会のほうである」とし、来るべき未来を予測し、そこで生じる問題や脅威、機会を明らかにしている。

   本書の中でドラッカーは、今日の先進国に共通する問題である少子高齢化のインパクトと、それに応じた雇用・マネジメントの変化について論じている。来るべき未来に対応するために、企業の雇用はどうあればいいのか、さまざまな雇用形態が入り乱れるなかで、マネジメントはどのようになされるべきなのか、個人はどのようにキャリアを磨いていけばよいのか、興味深い議論が展開されている。過去の人口ピラミッドの変化に触れながらこれからの社会を予見したり、また産業革命当時のヨーロッパを振り返りながらIT革命の本質について論じたりする部分には、ドラッカーの歴史観が表れていて読みごたえがある。

   本書はまた、トップマネジメントやビジネスパーソンへの啓蒙という意味でも価値がある。トップを含む知識労働者の資質や教育、雇用、評価の方法など、知識社会で働くすべての人に欠かせない視点が提供されており、さらに、資本主義の原則では実現できない個人の豊かさについても言及している。本書で示されているドラッカーの歴史的視点からは、多くのヒントを学び取ることができる。(土井英司)

ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまるの商品レビュー

5.0 老後はパートしなければだめなのか・・
少子高齢化の重要性に気づかされた。

言葉は良く聞いていたが、その重要性には全く気づいていなかった。2030年には日本の成人の半分が65歳以上になってしまうそうだ。

そうすると私が退職する30年後は、会社を辞めた後も仕事をしなければならない社会になっているのだろう。退職後はのんびり人生を過ごしたかったのだが、パートタイムで仕事をしている自分を想像できてしまう。。

他にも情報リテラシー・ITなど興味深い内容が数多く記載されておりオススメの一冊だ。ただ、老後をのんびり過ごす方法が書かれていなかったのは残念だ。
5.0 派遣切り、情報リテラシー・・・今の問題が全部書いてある!
6年ぶりに読み返してみた。当時は理解できなかった内容が、今 納得をもって腑に落ちる。
ネクスト・ソサエティとは?これからの世界がどのように変容してゆくのか、この書には品とやアイデアが詰まっている。読者がどのように内容を解釈し、どのように反応・行動するかは、自らの意志にゆだねられる。
印象に残った部分を以下にまとめる。

■ネクスト・ソサエティの姿
・雇用形態の変化
 高年人口の急増と若年人口の急減。組織で働く者の半数は、フルタイムどころかいかなる雇用関係にも無いものになり、特に高齢者がそうなる。雇用関係にない人をいかにマネジメントするかが、あらゆる組織に取って中心的な課題になる。
・高度の競争社会
 ネクスト・ソサエティは知識社会である。知識が中核の資源となり、知識労働者が中核の働き手となる。

知識社会には三つの特質がある
・第一に、知識は資金よりも容易に移動するがゆえに、いかなる境界もない社会となる。
・第二に、万人に教育の機会が与えられるがゆえに、上方への移動が自由な社会となる。
・第三に、万人が生産手段としての知識を手に入れ、しかも万人が勝てるわけではないがゆえに、成功と失敗の併存する社会となる。
これら三つの特質のゆえに、ネクスト・ソサエティは、組織にとっても一人ひとりの人間にとっても、高度に競争的な社会となる。

情報技術が重大な影響をもたらす。知識は瞬時に伝えられ、万人の手に渡る。その伝達の容易さとスピードが、組織に対し、たとえ市場と活動はローカルであっても、競争力はグローバル・レベルにあるべきことを要求する。

■主役の交替
・知識を基盤とする経済であるがゆえに、主役の座を知識労働者に与える。これからは膨大な数のテクノロジスト(技能技術者)が必要となる。彼らは、知識労働者であるとともに肉体労働者でもある。

■グローバル企業の未来像
・今日のグローバル企業が世界経済に占める位置は、量的にはと1913年当時の多国籍企業とかわらない。
・国別に独立した子会社をもっていた多国籍企業と、事業の論理に従ってグローバルに事業を展開する意味で、質的には全くの別種である。
・現在のグローバル企業は株式の保有によって一体性を保っているが、25年後のグローバル企業は、戦略によって一体性を保つことになる。所有による支配関係も残るが、少数株式参加、合弁、提携、ノウハウ契約が大きな位置を占めるようになる。

■企業のかたちかが変わる
新しいパラダイム
・知識が主たる生産手段、すなわち資本となった
・ますます多くがパートタイム、臨時・契約社員、顧問として働くようになる
・企業活動に必要な知識が高度化・専門化し内部での維持にコストがかかる、しかも情報は常時使わないと劣化する。コミュニケーションコストが軽視しうるほど安くなった。もっとも生産的なマネジメントは統合ではなく分散である。
・情報をもつ者が力をもつ、買い手に主導権が移行した。供給者たるメーカーは、売り手であることをやめ、消費者のための買い手にならなくてはならない。
・独自の技術というものがなくなった。事業の発展は企業の内部からではなく、他の組織や技術とのパートナーシップ、合弁、提携、少数株式参加、ノウハウ契約からもたらされるようになる。

■ネクスト・ソサエティに備えて
・チェンジ・エージェントたれ
 組織が生き残り且つ成功するためには、自らがチェンジ・エージェント、すなわち変革機関とならなければならない。変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化をつくりだすことである。経験の教えるところによれば、既存の組織にイノベーションを移植することはできない。組織自らが、全体としてチェンジ・エージェントへの変身しなければならない。
 第1に、成功していないものはすべて組織的に廃棄しなければならない
 第2に、あらゆる製品、サービス、プロセスを組織的且つ継続的に改善していかなければならない
 第3に、あらゆる成功、特に予期せぬ成功、計画外の成功を追求していかなければならない
 第4に、体系的イノベーションを行っていかねばならない

■コンピュータリテラシーから情報リテラシーへ
 CEOにもっても必要とされるのが情報責任である、「どのような情報が必要か。どのような形で必要か。」を考えることである。そうして初めて、情報の専門家が、こういうものをこういう形で得ることが出来ると答えてくれる。しかし、実はその答えはさほど重要ではない。重要なのは「いつ必要か。誰から得るのか。そして自分はどのような情報を出さなければならないか」という、より根本的な問題の方である。

 情報中心の組織:情報を経営資源と捉えるならば、階層の整理が俎上にのぼらざるをえなくなる。マネジメント上の階層のほとんどが何もマネジメントをしていないことが明らかになる。それらの階層は、トップとボトムから届くかすかな信号を増幅しているだけである。
 情報理論の第一法則によれば、あらゆる中継器が雑音を倍増しメッセージを半減させる。同じことが、人のマネジメントをせず事業上の意志決定もしないマネジメント階層についていえる。それらの階層は情報の中継器にすぎない。したがってそのような階層は必要ないということになる。
 ところが、ここで問題が生ずる。階層を減らしてしまったら、どのおうに昇進させたらよいか。これからは4つ以上の階層を持つ企業はなくなる。しかしそもそもCEO自信が、階層の大佐は組織構造の失敗を意味するとの事実を受け入れられるだろうか。しかし、階層をへらしたならば、どのおうに報い、認めたらよいのか。さらには、どのおうにして部門を超えた能力を身につけさせるのか。いずれも大きな問題である。答えはわかっていない。

■人こそビジネスの源泉
 2つの成長産業「人材派遣業」と「雇用業務代行業」
 雇用主に課せられる規制の増大は、雇用側のマネジメントへの時間と手間の増大を招き、機動力を奪ってしまっている。これを克服する手段として、非正社員を活用する方法がとられている。
 また、知識労働者の極度の専門性が、企業内での昇進機会の減少となる、このミスマッチを解消するために最適業務の斡旋を行うこれらの産業の成長を促している。(ちなみに、かつては働き手がシステムのために働いていたが、知識労働ではシステムが働き手のために働くようになる。)
 結果として、この2つ要因が、これらの産業の成長を促進し、結果として非正社員の増大となっている。非正社員の増大は、人材マネジメントの欠落を生み出す可能性が高く、これらを補完する手だてが必要となる。
 知識組織の運営は、オーケストラやオペラハウスの組織に似る。オーケストラの立て直しを頼まれた指揮者は各演奏者、各パートとの接触を深める。雇用関係は与件であって、メンバーは替えられない。従って、成果をあげるのは指揮者の対人能力である。
 優れた組織を作り上げる鍵は、働き手の潜在能力を見つけ、それを伸ばすことに時間を使うことにある。

 知識組織のリーダーたる者は、将来性のある知識労働者のために時間を使わなければならない。彼ら知り、彼らに知られなければならない。彼らを導き、彼らに耳を傾けなければならない。挑戦し、激励しなければならない。法的には正社員ではないかもしれない。しかし組織にとっては、主たる資本であり、業績を左右する存在である。

5.0 経済の土台である社会
社会は今どのように変わって来ているのか、そしてそれは何を意味するのか を整理し、
これから少なくとも起こるであろうこと、今言えること を模索する。
この本は主に、経済の土台である「社会の変化」について書かれている。
同じくこれからの未来について書かれた明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命では、主に経済・マネジメントについて論じている。
この点が異なる。そして今著の方が、より深いところを探るためやや難しい。
もちろん著者の考えは書かれているが、安易な解決策が載っているわけではない。
その著者の考えも、はるか昔から一貫して主張してきたものだ。
状況を把握させるのがこの本の目的で、そこからどうするかは我々読者の役割のようだ。
まさに働くたち一人ひとりのための一冊と言えるだろう。
4.0 資本主義が新しい時代になったと思います。
本著は2002年5月に発行されたものなので
やや古さが感じられました。

日本の金融機関の不良債権についての記述が多いと思いますが
現在の日本の金融機関はそれほど競争力はないものの
地道にそこそこ頑張っていると思います。
著者が述べている日本の先送り戦術が功を奏しているのでしょう。

現在のサブプライムローン問題から始まった
景気停滞を著者ならどうとらえていたか興味をそそられます。

アメリカでは派遣業界が凄まじい勢いで
伸びていることを知りました。
社長までもが派遣される時代とは驚きです。
日本は派遣という言葉がイメージのよくないものとなっています。

私は日本では派遣をそれほど拡大せず
終身雇用精度を守るべきだと思います。
アウトソーシングをどこまでやるべきかは分かりません。

これから製造業に従事する人がそれほど減っていくのだろうか?
今後イノベーションは製造業から起こり
サービス業からはあまり生まれないと思います。

製造の力では、製品を差別化できない?
私は今後、製造業の時代になると思っています。
そしてイノベーションは体力のある大企業から出ると思います。
既存の製品はパイの奪い合いになるかもしれませんが
品質面での細かい差が勝負を分けるのではないかと思います。

何人かのスーパーマン的なトップがいるということ自体が
トップマネジメントの危機である?
私はたった1人の優れたトップが会社の将来を決めると思います。

現在資本家がいなくなったということは新鮮でした。
年金や投資信託が資本家になっており
それは労働者が資本家になったということです。
資本主義が新しい時代になったと思います。
5.0 ドラッカーの経営理論の集大成というべき本書。読み応え120%の必見の本である。
「ネクストソサエティ」とは、知識労働者達が中心となって社会構造の変化が、ありとあらゆるものを変えていくということです。著者が、特に著者が重要視しているのは「少子高齢化」とITインフラの高度化とその活用等による「情報・知識」である。

知識労働者の増大において、「知識労働者に性別は関係ない」とし、このことは、特に女性にとって大きな意味を持つと指摘している。

そして、今後、知識は従来と比較して急速に陳腐化することから、これまでのように大学を卒業したら、勉強は終わりというのではなく、eラーニング等で、定期的に、あるいは常に学び、世の中の進歩と高度化に付いて行き続けることが「ネクストソサエティ」では特に重要であると言う。

従来とは全く違う未知の新しい社会はどうなるのか、内容には、ドラッカーの斬新なアイデアも多く盛り込まれており、読み応えは通常のビジネス書とはレベルが違っている価値ある本である。

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