仕事は、会議室で起きているのではない、現場で起きているんだ。
全427ページの大作です。付箋によると、2004年5月5日から読み
始めたと書いてあります。私は、乱読なのと本の厚さに負けて、し
ばらく放置しておりました。本日、読破しました。 この本の趣旨は、実際の経済を動かしているのは、経済学者の理
論ではなく、経営者の実行にあると主張している点です。10名ほ
どの著名な経営者の対談と著書からの引用が非常に多く、自説を補
強するために多用しています。それ以外にピータードラッカーの説
を9つの法則としてまとめてあります。こちらも、一読に値します。
「仮説」「失敗」「検証」の3つのサイクルを繰り返し、経営者
としてビジョンを持ち、部下に対して常に夢を語る。そのほか、様
々なポイントを指摘しています。起業の意志をもっている方には、
是非、お勧めします。
エコノミストから経営者への転向宣言
予想外の内容だったというのが第一の感想である。木村氏は日銀を辞め、政府の経済諮問で名を売り、経済エコノミストとして、活躍し、著作活動をし、その延長でKFiなる会社でリスク管理と会計のコンサルティグをしているのだと思っていた。レビュアーの誤解もあったのかもしれないが、木村氏は日銀を辞めて、起業を起し、米国では誰も知らない人はいない税理事務会社KPMGの日本支社長になったのはなく、起業としてKPMGジャパンを始めたのであった。
このような経緯を経た故、本書は木村氏のエコノミストから経営者への転向の宣言書のようである。名声ゆえのコネで稲盛氏からドンキホーテ、楽天の社長と経済界の名経営者と面会して、まるで、社長業の師匠と弟子の対話のように評論家の想像を超えた事業と経営者の厳しさをインタビューで学んでいる。
個々の名経営者の発言は参考になるが、木村氏の戦略の持論は全くなく、経済情勢を経営悪化の言い訳にするマクロ経済派エコノミストや企業を批判。ビジネスモデルは結果である。どれがあたるかどうかは感である。レビュアーからみれば、エコノミストから経営者へ転向のような記述に始終している事に、まさに予想をはずされた感がぬぐえない。
現実の経営や現場が評論家の好き勝手な発言とは比較できないほど厳しい事には同感するのだが、これまでエコノミストとして提言してきた経済政策や経済予測はどうなったの?と聞きたくなってしまう。
結びは経営は人であると、達観した名経営者のように結論し、現実派のドラッカーの法則をあげて本を結んでいる。
裏表紙にはドラッカー氏の本の広告まで載っていて、あいた口が...