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リーダーシップ論―いま何をすべきか (ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス経営論集)

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リーダーシップ論―いま何をすべきか (ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス経営論集)の商品レビュー

2.0 マネジメントとリーダーシップの違い、マネジャーとリーダーの違い等見るべき個所あり
 筆者のコッターは、最近引退したが、ハーバード・ビジネス・スクールで1984年34歳という最年少で教授になったリーダーシップ論・ジェネラルマネジメント論の大家である。

 ジェネラルマネジャーとは、企業組織の中で、広範囲な機能を有し・プロフィットセンターの責任者であり・直接コントロールすることは不可能でシステムとして責任を持つ人である。この人を9社から69人を選定し、その優れた資質の共通点を探った。その結果は、野心的な人・楽観的な人・勘のさえている人・親しみやすい人という4点で個人の性格に関係することのみであった。すなわち、このような性格は根が深く、容易に変わることのないもので、「生まれ育ちが全て」と言っているに等しい。筆者は、そんな考え方を持つ人物である。「コッターの主張=社長の資質は生まれが全て」(すなわち、後でどれだけ勉強しても・仕事をこなしても無駄、社長になれない)と覚えればよい。

 なお、この本自体は、序章が書き下ろしである以外は、すべて「ハーバード・ビジネス・レビュー」に掲載された論文のコレクションであり、第1章・第4章・第5章がリーダーシップ論について、第2章・第3章・第6章はマネジャー論について述べられている。

 マネジメントとリーダーシップの違い、マネジャーとリーダーの違いはどこかなど見るべき個所はいくつかはある。ただし、個人的にはその主張はあまり好きでない。
4.0 マネージャーとリーダーは違う
本書は1冊のまとまった本というよりいくつかの論文を寄せ集めたものである。「上司のマネジメント」という考え方は面白い。必要なら部下が上司をリードすることだってできるということだろう。また著者は心理操作的なリーダーシップよりも人間の相互依存関係をよく観察しパワーによるリーダーシップを提案している。このあたりはIQよりもEQの高い人のほうが成功するといわれていることにも関係があるのだろう。。

4.0 リーダシップを発揮できるマネージャーはどれだけいるのか?
 同僚がMBAをとるにあたって教科書として使用していたものを譲り受けました。若干経年劣化しているか、と思いきやアカデミックなアプローチでリーダーシップの普遍的な在り様を示しているので、これからリーダーシップを学ぼうとしている学生、社会人に適した書籍と思われます。私は実際の業務や、企業における変革についての具体例から入り、学術的なまとめとして読み進めました。

それぞれの章は関連しているものの個別の論文として捕らえられます。その中で第1章 リーダーとマネージャーの違い はとかく同一視されがちな両者の相違点を明確に分類しており興味深く読むことができました。両者はともに1.課題の特定、2.課題達成を可能にする人的ネットワークも構築、3.実際に課題を達成させる、と言う点で共通していますが、その方法論はリーダーが「人心の統合」や「動機づけ」によりゴールを目指すのに対し、マネージャーは「組織編成と人員配置」や「コントロールと問題解決」の手法を用いる点で異なっています。コッターは、今後企業は真のリーダーシップを発揮できるマネージャー育成に投資していく必要があると論じています。

 第4章 変革のプロセス その八段階 も秀逸でした。私はこの本を読む前にルー・ガースナーが卓越したリーダーシップを発揮して、瀕死のIBMを復活させた著書(巨象も踊る)を読んだのですが、ガースナーの手法はまさにこの八段階を実行した事により変革を成功させています。本書は具体的な事例があまり提示されていないので、抽象的な概念が具体的に示されている点で大変参考になると思います。
3.0 出世する時読む本
Andrew S. Grove のOnly the Paranoid Surviveを先に読んだせいで、机上の論理に感じられたが、自分の立場が上がった時に読み返す必要がある内容でした。自分の読んだ本の順から魅力が薄れ、評価が下がりました。
5.0 変革に携わっている方なら役に立つ内容ばかり!
組織変革に長年関わっている立場からこの本を読んで改めてはっきりと分かったことがある。
それは、「リーダシップ」と「マネジメント」ははっきりと分けて考えるべきだといういうこと。これを端的に表現しているのは、「リーダーシップとは変革を成し遂げる力量を指す」という言葉。逆を言えば、変革を成し遂げられないということは、リーダーシップがないということである。組織に属する人なら、この点は組織内を見てみると腑に落ちることが多いはず。

第2章「人を動かすパワーをどう獲得し行使するか?」では、人を動かすインフォーマルな4つのパワーについて述べているが、実際に経験のある人なら腑に落ちる内容ばかりだと思う。体系的に整理されていて、どういうパワーを使っているのかを理解して活用するのとしないのでは差が生じるはず。

第5章「変革への抵抗にどう対応するか?」では、どのように抵抗に対処すべきかという点が分かりやすく整理されている。実際に試行錯誤して対応していった経験の後、これを読んでみて全くその通り!と思わずにはいられなかった。こういったポイントを押さえながら変革を推進できるかどうかで、成果のスピード、失敗の確率を減らすことに大きな差がでると思う。

第4章「変革プロセス その8段階」は、別途「企業変革力」や「企業変革ノート」と詳細に書かれた本があるので、より詳しく知りたければそちらを読むとよい。

変革に携わっている方なら役に立つ内容ばかり、自分が実践できているところ・いないところ、そういう確認に使ってもよいと思う。

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