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IMCや統合マーケティングの重鎮ドン・シュルツさんによる経営の立場から見たマーケティング戦略論。 原書タイトルは「IMC TheNext Generation」。初期のIMCや統合マーケティングと比べた本書の特徴 としては大きくは2つ。1つは、マーケティング活動の財務的な成果の測定・評価という視点を色濃く 取り入れている点。2つめは、「タッチポイント」の概念を取り入れている点。 本書で言う統合マーケティングとは、顧客を中心に据えてすべてのタッチポイントを統合するマーケ ティング戦略で、広告キャンペーンなどの短期的な活動の統合ではなく、ブランド戦略や顧客マネ ジメント戦略など長期的な活動の統合を行うもの。また、財務的な成果も把握することでマーケティ ング費用を投資として捉え、今まで企業内の専門的な(ある意味アーティスティックな)一部のメンバー の議論により策定されていたマーケティング戦略を、経営メンバーが議論する道を開いている。 マーケティングを経営に近い立場から網羅的に捉えているため、内容が広範囲にわたりエッジが 効いていない感じは否めませんが、次世代のマーケティングが取り入れなければならない財務の 視点やタッチポイントといった概念をIMCに組み込んでおり、骨太な印象です。 統合マーケティングを構築していくプロセスを段階的に解説していることもあり、研究者と言うよりも 経営に近い実務家としてのマーケターにおすすめです。 なお、「タッチポイント」というコンセプトを良く理解するには、「ブランド価値を高めるコンタクト・ポイント 戦略(ダイヤモンド社)」をあわせ読むことをおすすめします。 蛇足ですが、「ブランド価値を高める〜」は、電通ブランド・クリエーション・センターの訳。本書は、 博報堂タッチポイント・プロジェクトの訳。電通は「コンタクト・ポイント」で、博報堂は「タッチポイント」 と称しています。