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広告会社は変われるか―マスメディア依存体質からの脱却シナリオ

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広告会社は変われるか―マスメディア依存体質からの脱却シナリオの商品レビュー

3.0 広告会社を取り巻く環境のおさらいに
ブロードバンド普及による、「放送と通信の融合」、
グローバル化、テレビ視聴スタイルの変化など、
これまでの広告会社のビジネスモデルを覆すような環境変化が起こっています。
そんな中で広告会社(≒電通)は変われるのか。どう変わるべきなのかを、
電通総研の前社長が説いてます。

本書では、まず現状の広告会社のビジネスモデルの解説から始まり、
広告会社の発展の歴史、取り巻くメディア、消費者、広告主の変化を整理し、
広告会社のビジネスモデルに対する変化の必要性を問う一方、
これまでのスペースブローカー的役割、
コミッション制に拠ったビジネスモデルからの変革の難しさについても触れています。

解となる選択肢として、グローバル化に対応した持ち株会社制への移行や、
ネットに対応した、eプラットフォームと呼ばれる、CRM戦略などを提案。

解に特に目新しさはないものの、広告会社の置かれている現状を捉えるには、
おさらいとして分かりやすく良いのではないでしょうか。
広告会社勤務及び就職希望者、取引先の人間は読んでおいても良いかも知れません。
1.0 コレ読むと変われないだろうな、と思う
うーん・・・正直がっかりだった。

帯に「マスメディア依存体質からの脱却」とあるが、脱却してどうするのか、という点について具体的な指摘が無い。唯一それらしいのはEプラットフォームなる概念を登場させて新聞もテレビもラジオもみんなそれに載る、としているがこれは2002年にマイクロソフトが提唱した.net構想を矮小化したようなもので目新しさも無い。

加えて「新聞は自宅でダウンロードしてプリントアウトするようになる」という指摘からも分かるとおり、提言に新しさも納得感もない。本当にそんなことを市井の人々がやるようになると思っていっているのだとしたら救いがたい認識不足である。

原価の透明性に関する広告主のリクエストに関する反論も、広告主からすれば詭弁を弄しているに過ぎないと思うだろう。

フィードバックシステムが働いていない産業に身をおいて、市場の声を無視し続けているとどういうビジネスマンが出来上がるかの好例である。




2.0 このままではマズいという気持ちは受け取りました
今、広告業界、メディア環境で起こりつつあることを
何の創造性、想像力もなくただ論理的に帰結させていくと、
こういう内容になりました...という印象。

まあそれは言い過ぎかも知れないが、どうやら話題になっているらしいということと、
「電通を辞めたからこそ書けた本だ」という序文を読んで気持ちを高揚させ望んだ分
拍子抜け抜けしたのは確かだ。

ただ、「R&Dへの投資を増やせ」というくだりで著者が意図していることが、
電通のようなメガエージェンシーが、Googleのエンジニアのようなとびきりの天才達を大量に囲い込むことによって自社内で作り上げた"ネクストGoogle"により、自らを内側から破壊してしまえ!
という意味なんだったとしたら、それは良い提言だ。
1.0 この本こそが広告会社が変われないことを証明してしまったのかもしれない。
著者が電通総研社長を務めていたこともあり話題になっていたので手にとってみたが、前半の歴史的背景をまとめた箇所は非常に素晴らしい反面、ご自身の意見になると途端に理解に苦しむ記述で埋められている。例えば、広告会社を「自己商」として、媒体料金の開示をする必要はないといった「自己中心」的な記述。広告会社にとって今必要なものが、個々人に合わせた広告を配信するためのCRMやeプラットフォームだとされている点。これらは世の中の動きとGoogleをはじめとする新しい広告サービスが提供する価値への不理解があるとしか思えない。正直なところ、この記述が(辞められたとはいえ)広告業界のど真ん中からの発言であり、かつこの本を素晴らしいと取り上げている広告業界関係者のブログやコメントを見ると、むしろ「広告会社は変われない」ことを「広告会社」の人間の思考回路、といった点から露呈させてしまう本なのではないだろうか。そういった意味では非常に危険な本でもある。
4.0 中小経営者にオススメ。
前半の現状分析について特に目新しいことはないように思うが、タイトルにあるように「マスメディア依存体質からの脱却」の必要性をこの立場から書き記したことは立派であるし興味深く読めた。電通は既に脱却のシナリオが出来上がったとみていいのか?(ただしのそれらの具体策の解説はない)
広告会社だけでなく、これまでのトラディショナルな広告ビジネスの周辺にいる企業、特に中小の経営者・管理職は一読した方がいい。本書を読んであらためて!現在の環境変化に気づく、やっと理解できるというのが現在の業界の現状だろう、という著者の狙いではないか。そういう意味では深さは無いが、まとめて短時間で一気に“広告業界の今に”追いつけるだろう。
また、“団塊の世代”の、見てきた広告の世界、広告論、そして現在の環境変化に対する理解が、この本を読み終えた時点で帰結する。

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