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神話の心理学の商品レビュー 人間の心の理解に焦点を当てて神話を読むための入門書.
本書は、季刊誌『考える人』(新潮社)に2002年から2005年の間に連載された「神々の処方箋」を加筆修正したものです。著者の河合氏は日本におけるユング派心理療法の草分けの臨床心理学者ですが、ユングあるいはユング派にとっての神話は非常に根源的な考察対象だと見受けられます。これは「「おまえは、いかなる神話によって生きているのか。おまえの神話は何か」という自分自身への問いかけとして感じた(P.27)」というユングその人の問題意識からも窺えます。 今を生きる知恵、神話の魅力を解き明かしてくれる
生きるための深い知恵を学ぶ素材として「神話」がある。そこには、人間存在の最も根源的なことが書かれている、と著者はみなす。数ある物語の中でも、人間や世界の成立に立ち返っての語りであるために、学ぶことが実にたくさんある。科学・技術の急速な発展のために、便利な機器が作られ、「マニュアルどおり」にすれば望ましい結果が得られる。しかし、それによって生きようとしても、すべてがそれで律することのできない人間存在の不可思議に立ち往生することがある。たとえば、天照大神はただ光り輝く存在であったが、女性としては欠けたところがあった。アメノウズメは女性の身体、性の重要性をもろに示した。鏡に映るアマテラスに「あなたより貴い神がいる」と嘘をつく。嘘も方便である。事態はそれで進展する。ことほど左様に人生は簡単ではないが、人間が生きる微妙な示唆をパラドックスの形で教えてくれるのが「神話」の魅力であろう(雅) 本の最新売り上げランキング - トップ10
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