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近年連載のリアル共同幻想論などで積極的に発言を続ける著者のエッセイ集です。 ちなみにリアル共同幻想論はかつて60年代盛んに読まれた吉本隆明の「共同幻想論」 をもとにしたと思われますが、本書では著者がリアル共同幻想論にいたるまでの 過程ともいうべきものです。近年では著者が現実と虚構の区別がついていないことが 伺えますが本書はその端緒ともいうべきさまざまな試論、空想が述べられています。 思考停止という思考法も著者ならではというべきで、60年代思考するものだけが 必ずたどりついた平和主義について考えさえられます。 自分の頭で考えることを強制させられた60年代の末路を考える上でも 興味深いテクストといえるでしょう。
森達也のエッセイは2冊目。 以前どこかにも書いた気がするが、世の中に対して何かしらのインパクトを与え続けたり、何かしらで認められている人間に共通してあるのが、現状に対する「危機感」であり、その「危機感」を元に「思考」することだ。 僕はそんな人間に魅力を感じるし、尊敬する。 そして自分もそんな人間であり続けたいと思う。 村上龍のエッセイからもそんなエネルギーはヒシヒシと感じることが出来るんだけど、同じく森達也からも感じることが出来る。村上龍の方が力強くて好きだけどね。 まぁでも「自分ってただなんとなく生きてしまっているなぁ」って少しでも今この瞬間に思ってしまった人は、この本や、同じく森達也の『世界が完全に思考停止する前に』、村上龍『ハバナモード』を手にとってみてはどうだろうか。 すこーし世界が変わるかもしれない。