ノーベル賞とイグ・ノーベル賞は紙一重
大真面目だが、どこかエキセントリックで、奇妙キテレツな研究に贈られるイグ・ノーベル賞であるが、研究開発のフィールドで仕事をする私は、「ノーベル賞とイグ・ノーベル賞は紙一重」との印象を受けた。どちらも、思いこみが他を抜きに出ているから難しい研究を遂行するすることができるのであって、中途半端であっては仕事が完成しない。両者の違いは恐らく学問的価値があるかないかだけであって、恐らく根本的なところでの差異は思ったより小さいと思われる。個人的には、MRI(磁気共鳴画像法)装置のなかで被験者に性交させ、その断層写真を専門雑誌に発表した一件が相当おかしかった。5★。
ショーモナさすぎて…、ページが進む。
この本を読めば、けっこう多くの人様が鼻クソをほじっていることがわかるし、バタートーストを落とすとバターの面が床に付く場合が多いことがわかるし、人がどのくらいの率で地獄に行くのかもわかる。日本のテレビ番組で言ったら、「トリビアの泉」のムダ知識と「探偵ナイトスクープ」のチャレンジ精神とを合わせ、それにシニカルさを加えたような感じ。笑いのツボは、やっぱり万国共通だった。 有名どころでは、フランスのシラク大統領やアメリカのクエール元副大統領といった面々にも賞が贈られている。受賞理由はそれぞれ「原爆投下50周年を核実験で記念した」ことと「自分の迷言によって教育の重要性を雄弁に訴えた」こと(いやはやシニカル!)。日本人の受賞者では犬語翻訳機、「バウリンガル」の開発者がいっとき有名になったけれど、それ以外にも「ミニ恐竜とミニ女王の化石」を見つけた方、「ハトにピカソとモネの作品の識別を訓練」させた方、「兼六園の銅像がハトに人気のない理由」を考えた方……まだまだたくさんいたいた。
私のベストは「ジャコウネコの排出物から集めた世界一高価なコーヒー」。グッドアイディアだし、けっこう美味しそうなんじゃと思っていたけれど、鼻をつまんで目ん玉をひんむいて試飲するゲストの方々の写真を見て大爆笑した。しかもなんとそのゲストの方々は、本家ノーベル賞を受賞した先生たちだというからすごい!
ムダと思える研究も、人類の進歩に役立つ……とかそんなことを考える必要まったくナシ。読んでただゲラゲラ笑うための本でした。