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薔薇の名前〈上〉の商品レビュー ギリシャ人と盛り上がれる推理小説!
英訳は省略(削除箇所)が多いので日本語訳より良いとは言い切れません。 自分の頭が悪い?
20年くらい前に見たショーン・コネリーの映画が印象的で、いつか文庫化されたら買うぞと思っていた本です。 どう読んでも面白い、貴重な作品
もう語り尽くされているので、簡潔に。 真理に対する不健全な情熱
本作品の舞台は中世イタリア。欧州最大規模の蔵書を誇る辺境の修道院。宗教会議の会場となるその修道院で修道士が変死体で発見される。 叡智の復興
1980年のウンベルト・エーコの作品。14世紀のイタリアのベネディクト派僧院が舞台。主人公はドイツ人の見習いの修道士アドソと師匠のイギリスから来たバスカヴィルのフランチェスコ会修道士ウィリアム。ウィリアムはある使命を持ってこの僧院を訪れる。その重要な任務は物語を追う毎に明かされていく。14世紀の西洋のキリスト教世界の権力争いと腐敗。異端審問による迫害とヨハネス教皇派とルードヴィッヒ皇帝派の争い、各会派入り乱れての混沌とした状況が背景にある。そういう背景がありミステリー部分がまた非常に魅力的。主人公達は僧院内で起こった事件の捜査を僧院長に依頼されるのだが、僧院長を始め何か彼らは大きな物を隠そうとしている。そんな中、次々とヨハネの黙示録の記述に擬えて殺人事件が起こるという展開。事件の根源である僧院の主人公達には入る事を許されていない文書館、キリスト教世界で最大の蔵書を誇り、しかも数学的に計算された迷宮の様な造りになっており、各種言語のあらゆる書物が初めて入る人間にはどういう基準で配置されているか分からない、また侵入者を惑わす物質的仕掛けもあるという、館物ミステリーや暗号解きや本好きには堪らなく魅力的になっている。また主人公アドソの肉欲の罪と本能の間で揺れ動く、悩める見習い修道士の恋の心情の描写や彼の夢の描写は驚嘆する程上手い。そしてアドソの実にせつなくも儚い青春と成長の物語でもある。そして彼は師匠とは違う愛の形を求める。最後の所、大勢は始めは一致団結する様にも見えたが結局は惨めにもうろたえ、かの人は満ち足りて笑い、ウィリアムは失われる物に涙し、アドソは師匠の安否を気遣った。この三者三様の行動に人間の全てが語られているといっても過言では無いと思います。あと、私はキリスト教が古代ギリシアで既に全盛にあった人類の叡智を退化させたと思っているし、この考えは一般的かもしれないがエーコもそういう考えが基盤にあり本作を書いているとも思う。だが私はかと言って宗教が必ずしも悪いとは思わないし、叡智の前進が必ずしも人々の幸せに繋がるとは思わない。叡智とは人間が人間たる思考するという事が始まりであり、自分が世界の中心であると思う事を証明している。つまりは思考するとは人間が自己中心である事の証なのだ。人間の本質がその様な物であるから、様は均衡の問題であり、観念や意味になる前の個々の事象を記号として数式化しても人間は自分の卑小さを自覚するに過ぎないし精神の拡がりを潰えさす事であると思う。(下巻に続く) 本の最新売り上げランキング - トップ10
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