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老舗の和菓子店<福桜堂>に勤める絢部あかりは、 和菓子職人で工場長でもある父のように和菓子に対し情熱や執着はなく、 会社が倒産したので臨時の気持ちで勤めている。 そんなあかりが<ショコラ・ド・ルイ>で遭遇した万引き事件から、 ショフ長峰と知り合う。 そこから様々なお菓子や人間関係が登場するのだけれど、 この本はどうにも口の中においしさが広がってたまらない。 個人的には246ページに登場するオペラに悶絶してしまった。 スウイーツ好き、ショコラ好きには、眩暈を催す描写連続に覚悟が必要かもしれません。
チョコレート色の表紙からして、美味しそうな本。 しかし、「美味しさ」を言葉で表現するのは、 簡単ではない。いや、すごく、むちゃくちゃ難しい。 それを、作者は、さらっとやってのけた。 甘ったるい感傷ではなく、 理知的で冷静な観察者の目線で、 スイーツの美味しさが分析されている。 ボンボン・ショコラ・ケーキなどなど スイーツの描写が圧巻だ。 主人公は、和菓子屋に勤める女性で、 二軒先には、大人気のショコラ店「ショコラ・ド・ルイ」がある。 スイーツ好きで、なぞを解明せずにはいられない主人公は、 お菓子を巡るさまざまな事件に関わることになる。 お菓子ミステリーという分野はあるのだろうか? 連作短編集で、 甘い話ばかりではなく、ほろ苦く切ない話も収録されているが、 読後感がいい。 コーヒーとショコラをいただきたくなる。