ファンタジーと言うより、宮廷活劇という感じでしょうか
マキャフリィと言うと、SF作家というイメージが強く、
今まで敬遠していたのですが、この本はファンタジーという事で、
読んでみました。登場人物は、基本的に善良な人物ばかりで爽やかであり、
対する悪役は完全に悪役という、非常にわかりやすい設定になっている、
軽快な中世宮廷ファンタジー小説です。ただ、魔法らしい魔法が出てくる場面はなく、ファンタジーと言うより、宮廷活劇という感じがします。勇敢で明朗闊達な王子と、健気なお姫様が仲間達と力を合わせ、
陰謀に立ち向かいます。そして、そんな彼らを助けるのが勇敢な黒猫二フィです。しかし、題名の「だれも猫には気づかない」に違わず、その活躍は非常にひかえめなものです。最後は大変にお手柄ですが。全体的に深刻さはあまりなく、訳者の言うように、気軽に楽しめる話です。ただ、最後の決着の着け方は、まるで冗談のようで驚きました。
ストーリーには、もう少し、ひねりが欲しかった気もしますが、
この軽快さ、わかりやすさが持ち味という事なのでしょうね。
二フィの本当の名前の説明には「なるほど!」と思いました。
それから、私はいかにも主人公といった感じのジェイマス公よりは、(彼が巻き毛というのもいまいちでした。私はあんまり巻き毛は好きではないので)侍従長で彼の片腕のイリフィ男爵グレネジョンの方が好きです。
猫、大活躍
中世を舞台にしていて、かっこいい王子様ときれいなお姫様が出てきて。。。と、ありふれた設定なのですけれど、登場人物が魅力的に描かれているからでしょうか、楽しんで読めました。ハッピーエンドだからこそ、安心・満足して読めますしね。 誰もねこに気がつかないどころか、猫は大活躍でしたよ。別に猫好きではなかったですが、この本を読んで猫に好感を持つようになったかも。ニフィはかわいいなーと思いました。
半日程度であっという間に読み終えてしまう厚さなのに、ちょっとしたドキドキ感もあって、お勧めです。読み終えても、また読み返したくなります。
かるーい猫好き向け童話
気合の入ったマキャフリィ節を期待すると肩透かしを食います。
かるーくお茶でも飲みながら、猫をからかいながら、ならOK。ま、結構ちゃんとした中世風世界の童話なんですけどね。
もちっと濃くて捻ってドンデンあるかと思ったのよね。
安心して読めますけどね。
黒煙色の猫の目には人間がどう映っているのでしょう。
物語の舞台エスファニア公国は国境線でもめています。そんな最中、摂政が亡くなってしまいました。徳と教養が高かった摂政の遺したものの中には飼い猫ニフィがいました。普通の猫よりも格段に賢いニフィは、若き領主の重要な決定事にも一役を担うようになります。やがて、国境線のもめ事も本格的になり、領主は恋を……。 こんな賢くて勇敢な猫がいたら私も欲しいです。うちの猫ときたら、とつい思ってしまいます。登場する人たちも魅力的で憎めない人たちです。それ程難しい所もなくさらっと読めてしまいます。会話の駆け引きなど、少しお洒落で、お気に入りの本です。