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渚にて―人類最後の日 (創元SF文庫)

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渚にて―人類最後の日 (創元SF文庫)の商品レビュー

5.0 破壊 そして絶滅
人類破滅がテーマです
従来の作品では希望がありますが
本作品では絶望のみです
1950年代は東西の冷戦が危機的でした
一触即発の状態で核戦争がいつ起こるのか
はらはらドキドキの状態でした
核戦争が起これば絶滅あるのみです
本作品は映画化されました
主人公グレゴリー・ペックが乗った潜水艦をヒロインが見送るラストシーンが
美しかったです
5.0 誰にでもいつか必ずやってくる最後の日。
沈鬱な読後感でした。。
何も終末戦争に限らず、我々には必ず最後の日がやってくる。
放射能である必要はありません。
そりゃ半年後に確定しているわけではないけれども、
天寿を全うしたとしても30年後?50年後?かわからないけど、
必ず最後の日はやってくる。
そんな日が少しずつ近づいていることをなるべく考えないように、
多分大部分の若者が老後のことなど考えないように、
今老人ならさらに押し迫った老後のことなど考えないようにしながら
日常に埋没しようとしているのではないだろうか。
というかまさにそれは自分です。
核戦争、放射能の恐怖とともに、
登場人物の心理や行動には非常に共感する部分が多かったです。
5.0 ・・・スミマセン。これからしばらく、私は普通でなくなります。
それぐらい心を動かされたので、月並みな評価の言葉など口に出るはずもありません。アメリカ海軍の唯一の生き残り「スコーピオン号」のクルー、オーストラリア海軍の士官達、科学者、そしてメルボルンの街の人々・・・さまざまな葛藤にさらされたさまざまな立場の登場人物達が、話の筋が進むにつれ洗われたように清らかになってゆくこの様は何か。なまじ未来への不安など無い方が人は正しく生きられるとでも言うのか。迫り来る放射能を忘れたかのような人々の無邪気なにぎわい、そして静かに滅びてゆくメルボルンをあとに、最後の航海に旅立つ、最後のアメリカ人達・・・美しい物語だが、はかなく滅びるものに美しさを感じるのは、希望に生きたい私たちとしてはあくまでもただの物語であって欲しい。自分の生き様すら思わず振り返ってしまうほど心に迫る小説。そんなものを、あろうことか八月初旬に目にしてしまうとは・・・
5.0 私がこれまで読んだ小説の中で最高の作品です
この物語のストーリーはじつにシンプルです。核戦争で人類が滅亡する。ただそれだけです。そういうテーマで小説を書けと言われたら、多分大部分の作家は戦争が起きるまでの経緯や、人類滅亡を食い止める為の政治家や科学者の奮闘といった活劇をメインに据えることでしょう。しかし、ここにはそのような盛り上がりは全くありません。核戦争は北半球で起きるのですが、この物語の舞台は南半球のオーストラリアです。オーストラリアの人々から見ると、北半球での核戦争は、ある日突然北半球からの通信や放送が途絶えるというだけのものでしかありません。そして、後は風に乗って放射能が徐々に南半球までやってくるのをただ受け止めるだけです。

こうした構造によってこの物語は、人類滅亡を描いたものにしては信じられないくらい静謐で淡々とした雰囲気に満ちています。しかし、その静謐さが血みどろの戦闘の描写を遥かに超える反戦メッセージとして見事に機能しています。そして、滅亡の日を待つまでの間、極力以前のままの日常生活を営もうとし、来るはずのない「来年」の予定を立てる登場人物たちの姿は全ての読者に感動を与えることでしょう。久々に本を読んで涙が流れました。
5.0 静謐な終わり。
少々昔の作品なので、ソ連が出てきます。
中ソ、米国、アルバニア・・・・いろいろ重なって戦争になり、短期間に4700発余りの核兵器が使われ、北半球は早い時期に死滅したと考えられている。潜水艦のスコープから覗く海沿いの街々は、たいして破壊されてもいず、花も木もそのままなのに、人影がない。今や南半球にも放射能が着々と広がり続けている頃の、オーストラリア南部の街・メルボルン付近の人々の日常とその胸中が描かれています。
米国海軍の生き残りの潜水艦と実直な33歳の潜水艦長、赤ん坊のいるオーストラリア海軍人とその妻の若夫婦、未婚の20代の牧場主の娘と家族、その親戚の科学者の青年、元陸軍中将でお酒好きの伯父さん、それぞれの家族たち。米海軍の人々が米国に残してきた(そして今はきっと死んでいる)家族たち。
人間はいつか必ず死ぬけれど、普段は意識していない。でも今、世界の終わりがメルボルンにも確実に目前に迫ってくる。あと数ヵ月。何もかも早く繰り上げて、準備をしなければ・・・・。
人生をこんな風に美しく、優しく、立派に終えられるでしょうか? 終えられるといいなと思います。こんなことが起きたらえらいことですけどね(話の中に日本は出てこないが、もう終わってるんだろう)。
設定は古いし、訳文も古風な言葉遣いですが(1960年代ゆえ)、しかし21世紀に読んでも楽しめる・・・楽しめると言ったら何ですが、読み甲斐のある物語です。
世界地図を手元に用意しつつ読むといいと思います。
オーストラリア、タスマニア、パプアニューギニア、南北アメリカなどの地名が登場します。


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