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この本の優れた点は、身体的虐待の類型分類を簡略化し明快にしたことと、虐待される子どもの中には、発達障害児が多いという点を述べたことである。援助介入の事例も適切で学習の役に立つ。 しかしながら、以下の点は疑問である。 >P80 2.虐待と発達障害の類似点 >子どもの虐待と発達障害という問題には類似点がある。・・・ 確かに、記載されたことは類似点であるが、基本的な視点が欠けていないだろうか。虐待は親と子という絶対的な力関係の差異に基づく相互関係であり、発達障害とは子ども本人の問題であり、親子の相互関係とは基本的に無縁である。これを言うなら、著者がまえがきに記載しているように、虐待ケースの中には、発達障害児が多いと述べたほうが誤解を招かないのではないか。 次に >P67のスペクトラム(spectrum)とは、虹の複数形で・・・ 完全な誤りである。本来の意味の「スペクトル」とは、プリズムを通して見られる光のグラデーションのこと。それが転じて、高低、明暗、寒暖のような2極をもつ変化の帯を指す(英辞郎)。複数形にはspectrumとspectraのふたとおりがある。