何が言いたいのかよく分からん
いったいどうしてしまったのか。レビュアーの理解力の問題なのかも知れんが、伊丹先生の本にしてはめずらしく、何が言いたいのか良く分からなかった。
経営には情報が大切だ。人材が大切だというのも、かけがえの無い情報が人に蓄積されているからであって、従って情報をどう生み出し・蓄積していくのか、が企業業績の明暗を分ける、とこういう単純な話だとたぶん思うのだが、なぜこうも分かりにくいのか。
抽象化のレベルが高すぎるのだと思う。
情報の重要性をさまざまな事例で説明してくれているのだが、何かこう、切れ味が悪く、こねくり回して情報の重要性を説明するような、こじつけている印象が非常に強い。情報が重要だということを言うために、ありとあらゆることを情報で切ろうとしていて自ら陥穽におちている気がする。
その上、どのようにすれば情報を生み出し・蓄積していけるかという、具体的な打ち手を考えられるような示唆も無い。
正直時間の無駄だった、という印象が強い。
経営資源としての「情報」について深めた一冊
伊丹氏が提唱するヒト・モノ・カネ・情報の四資源のうち、情報について特にスポットを当てた一冊。
やたらと人材の重要性が叫ばれるなか、競争優位を生み出すのは物理的人体ではなく、人材に化体する情報であると喝破している。
また、企業成長を「規模の経済」「深さの経済」「範囲の経済」「組織の経済」の四要素で表現しているのも面白い。内容の真新しさには欠けるが、ブランドや組織能力など、「見えざる資産」についてうまく整理したいときの概念整理には有効。