形式に難アリかも・・
すでにレビューに書いてあることだが、「自分で作った架空のキャラ
との対話」という形式は、彼自身が好んで使う言葉を使わせてもらう
なら、「臭み」を放っていない事もない。 いくら綿密にキャラ設定をしようと、所詮は作りものであるキャラに
対して説教じみた「対話」をして納得させる、というのは書き物の
形式としてはあまりうまいとはいえないだろう。
本人も最初に断っている通り、あくまでこの本は、作者の「独り言」
でしかなく、彼に似た感性、更に言うなら、彼に似た境遇を持つ者に
しか共感できないのではないだろうか。 あくまで「哲学的な」理由で
働きたくない人に合った本で、「学歴もあり、よい家の出だけど
働きたくない」というような人にはピッタリくるだろう。
半分はオートバイオグラフィーみたいな感じなのだが、それも
一見、自己嘲笑の様ではあるのだが、「私はこうして強くなった」的な
自画自賛の感もあり、イヤミな臭いがしなくもない。
それに、「老後になって哲学以外の学問をしても仕方がない」という
ような、哲学至上主義を押し付ける感もある。
とはいえ、それらの「臭み」に慣れて筆者のユニークさを楽しめる
ようになれば、なかなか面白く読む事のできる本だと思う。