日本科学の黎明期を支えた理研と科学者たち
この本は,理研の生い立ちや発展と同時に,明治,大正,昭和の初期に活躍した多くの卓越した日本人科学者の足跡について書かれたものである.高峰譲吉,池田菊苗,鈴木梅太郎,長岡半太郎,本多光太郎をはじめ多くの巨人のミニ伝記としても実に面白い.日本の科学は外国の模倣であるとしばしばいわれるが,本書を読むと決してそうではないことがわかる.ビタミンの発見その他,世界に誇るべきノーベル賞級の日本の発明・発見が,むしろ近代日本の黎明期に数多くなされていることは興味深い.
惜しむらくは,旧仮名遣いが多く少々読みづらい点であるが,一気に読み通すことができた.しかし,田中角栄が理研の発展に深く関係していたとは全く知らなかった.
日本科学の黎明期を描く。素晴らしい本
ともかく、一度、読んでみて下さい。明治・大正時代の言葉が散りばめられており、多少、読みにくいところもあるが、それが逆に、当時の人々の熱き思いを伝えているように思う。
高峰譲吉、大河内正敏、理研の三太郎(鈴木梅太郎、長岡半太郎、本多光太郎)、寺田寅彦、市村清、寺田寅吉、市村清、湯川秀樹、朝永振慎一郎、等々。
多くの先達の科学に対する思い・考え方がひしひしと伝わってくる。
理研は日本科学の歴史そのもののであり、ある部分理研=「大河内正敏」とも言え、この本を読んでますます興味を抱いた。
この本はお薦めの1冊である。多くの人に読んでもらいたい。本書の中の人物に興味を持たれたら、是非、その人に関する本をさらに読んで欲しいと思う。