懐古趣味を越えて
1950年の「2リーグ分裂」時にパシフィック・リーグに参画、以来一貫して親会社が変わらなかった近鉄バファローズ。どれだけ勝ち星を挙げても人気が高まらず、常に阪神タイガースの陰に隠れざるを得なかったバファローズの姿は、「人気のセ、実力のパ」という言葉さえ意味をもたなかった。その中でも全力を出し切った選手たちの情熱と、球団経営者の考え方の相違を浮き上がらせるのが本書の最大の特徴である。
2004年に消滅したバファローズを草創期から取材してきた浜田氏の筆は、決して懐古趣味に走らず、客観的に進められる。名著『監督たちの戦い』(日本経済新聞社、1997年)に続き、浜田氏の代表作といっても過言ではないだろう。
近鉄球団の興亡
近鉄球団を中心に創立以来のパリーグの歩みを
豊富なエピソードを紡いで振り返っています。今はパリーグをよく観ているけど、
昔のことはよく知らないという方にはお勧めです。
90年代以降の近鉄の話題は全体の2割あるか無いか。
もちろん野球好きで無い方にも、
一つのスポーツノンフィクションとして読ませてくれる内容です。
個人的には2001年の近鉄優勝にももっと触れてほしかったかな。
球団消滅前の最後の雄姿だし。
パリーグファンの自分ですが、
近鉄球団の文字通り興亡の歴史に感慨深い思いをさせられました。