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経済財政戦記―官邸主導小泉から安倍へ

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経済財政戦記―官邸主導小泉から安倍への商品レビュー

4.0 断末魔の叫び
行政における予算は、企業における売上(事業規模)に相当し、現在のその原資は税収と赤字国債発行(財政法を倫理観を持って運用するなら赤字国債は違法だが、中曽○、竹×氏らにより強制悪用され合法化)によるものである。つまり、財政の健全化は売上(事業規模)の縮小に繋がる為、行政在職者は自己保全の為に財政の健全化(拡大一方の方向性を肯定し縮小を否定)に反対する。また経済の発展がインフレターゲット論により達成される場合、適度なインフレがあれば、実質成長がなくても名目成長が達成され、ドーマー定理(名目GDPの成長率(実質成長率+物価上昇率)>国債のコスト(長期金利)であれば、国債残高は自然に減少していく。)を満たし、赤字国債が発行出来る。赤字国債の償還は60年で、おまけに借換債ありなので在職期間中に責任を問われず、事実上無制限の借金が出来る。人間、楽できるなら無節操にその方法に飛びつくが、まさに行政在職者はこれで、無節操な人種の巣窟である。一応国家が機能していた時代はこれでもいいが、現在の様に最下位先進国(すでに後退国かな?)の今(適当政治に、企業と結託して楽する厚労省、いい加減な社保庁、機能低下する警察、文部科学省等)愚衆国家化していくのは当然の結末であろう。借金返済は、「合成の誤謬」よろしくインフレ起こしてチャラにするしか方法がないと言うのは多分、正解でしょう。所詮、会計なんぞ理論値なんだから、実態が困る様なコントロールした人が悪い。問題は方法は解っていてもそれを上手に操作できる能力の人間がいるかどうかだが、今の政府の役人連中では無理だろーな。なんせ折り紙つきの経済音痴の面々だし。2045年問題なんぞ知らんと決め込み仕事サボろうとする人達ばっかりの気がする。
この断末魔の国(幼稚園児国家)の政治機構がどうもがいたかを後世(があれば)に伝える良き本だと想う。中味は別として、アウトプットだけ見れば、小泉・安倍政権は歴代Top10入りは出来る政権だったとは思う。
5.0 経済に於ける小泉改革の総決算を克明に記録
 前著(官邸主導−小泉純一郎の革命)の続編にあたる一冊です。

 小泉政権の総仕上げとなる「骨太の方針06」の方針を巡る政府(ここだけ
でも各担当大臣と各省官僚、それに内閣府というように三つ巴なのだ)と
自民党、それに経済財政諮問会議の民間議員の、時に協調、時に闘争
「今日の味方は明日の敵」を地で行く骨肉の争いを克明に描写しています。

・諮問会議を活用した一点突破型(対立型)から協調型への変貌。
・それをなす為の小泉流人材配置。
・竹中総務相&中川政調会長(上げ潮=歳出削減&成長優先派)対与謝野経済
 財政担当相&福井日銀総裁等の「財政再建派(増税容認・歳入優先派)」の攻防。
・優先事項の変化に伴う、キーマンの変化。
 (竹中大臣は自分が作ったシステムで、自分の首を絞める形になった)
・小泉改革を引き継いだ安部内閣の混迷。

 各人の思惑とその結果が克明に記されている為、読者は正に「経済財政」
分野における小泉劇場の最終幕を舞台にて観ている気にさせるところまで
読者を引き込みます。

 小泉内閣で何が変わったのかを知るためにも、又はこの国に於ける経済財政
政策の決定過程を研究するにも役立つ極めて優れた一冊です。
本文約400pと厚いですが、読み込むメリットは十二分にあります。
4.0 終焉
 安倍首相の放り出し辞任、小泉氏の固辞と飯島氏の離反。本書の著者も、「小泉政治」は完全に終えんした、と日経に書いている。本書は名優たちが共演した小泉経済財政劇場の内幕を後世に伝える文献になるのではないだろうか。

 経財相時代は沈着冷静に事に当たってきた竹中氏が、なぜあれほど激しく民間議員にまで食ってかかったのか? 与謝野氏を経財相に据えた小泉首相の真意はどこにあったのか? 本書を読めばある程度理解できる。

 金利・成長率論争での強引な主張を見ても、竹中氏は既に経済学者ではなく、かつて石税調会長が言ったように、すっかり政治家になってしまっていた。それほどまでして中川氏らとともに次期政権につないだ成長路線だが、つなぐ相手を間違えたのか。本書の終盤では、復党問題で支持率を下げ、総理主導の演出にも失敗する安倍氏らの姿が描かれる。

 各章は主題に応じて中心的な人物の名を冠する形になっており、小泉首相と福井日銀総裁の微妙な間合いや、竹中氏と本間氏・吉川氏らとの厳しいやり取りなどは読み応えがある。ただ、章が変わるたびに時間が前後するので、もっと少ない章にまとめた方が読みやすかったろう。
5.0 2007年最高のノンフィクション!
 すばらしい力作です。
 経済財政諮問会議を舞台に竹中平蔵氏と与謝野馨氏の論争を、ポスト小泉路線をめぐる権力闘争と純粋な経済政策の政策論争という重層的な性格を帯びていることを、おびただしい取材によって重層的に明らかにしています。さらに、文章力も構成力も著者の前作『官邸主導』から大幅に向上し、ライターとしての技術的な水準があがっていることを感じました。

 ややプロ向けではあり、一般の素人読者には内容が難しい面もあるかもしれませんが、何か賞をとっても不思議ではないすばらしい出来具合です。今年読んだノンフィクションでは最高の一冊でした。
5.0 なるほど、そうだったのかい!
 安倍首相・大田経済財政担当大臣がつくった「骨太方針2007」は報道も盛り上がらないし、何かもやもやするなあと思っていた。本書の明快な見解によれば、それも納得だ。
 竹中平蔵・与謝野馨・中川秀直ら百戦錬磨の剣闘士たちが経済財政諮問会議と言うアリーナで秘術を尽くした死闘を繰り広げ、超然たる皇帝・小泉純一郎の天才的マヌーバーで「骨太06」が完成した。5年間の歳出カット計画、社会保障財源をにらんだ税制改革の哲学、それを支える経済成長戦略のすべてがそこにある。安倍現政権はそのレールに乗っているだけだ。
 小泉劇場フィナーレの舞台裏を詳細に描いた本書はやや永田町マニアックなきらいはあるが、自民党に歳出カットを丸投げした与謝野の「奇手」、マンキュー論文やアレシナ論文を持ち出して劣勢の土俵際で粘る竹中のしたたかさ、繰り返し冷徹な裁断を下す小泉の非情なリーダーシップなどジェットコースターのようにめまぐるしく展開する政策決定戦国絵巻はド迫力だ。
 マクロ政策のポリシーウオッチを志す者にとって何をおいても必読の書である。

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