計算は出来るようになるけど、それだけとも言える
テンソル解析の説明~アインシュタイン方程式の導出に関してこの本よりも詳しく計算仮定を扱っている本は今のところ存在しないでしょう。
また、単に詳しい本にありがちな見通しの悪さもそれほど感じられません。しかし言ってしまえばそれだけなのです。
この本を読めば大概の理系の素養のある人ならばアインシュタイン方程式を自力で導くところまで行ける筈です。
しかしながら如何せん計算仮定に労力のほとんどを割いているため結局のところ相対論がどのようなものなのかは全く分かるようにならないと思います。
とは言えそこを補助出来る本は山ほど溢れているわけですからマイナス1点かなぁと。
相対論再挑戦
著者の言っているとおり、今までなんとなく分かったような気がしなかったものが、分かるように書いてある。
テンソルの計算を飛躍なく書いてあるため、自分でテンソル計算ができるようになる。これって単なる計算技術だけど結構これで挫折するんですよね。また、反変ベクトル、共変ベクトルは斜交座標で内積を定義する必要から考えられた概念だということをちゃんと説明している。簡単な話なのに省略している教科書が多いのはなぜでしょうか?
その昔は理工系数学の講義で斜交座標の反変成分、共変成分まで習ったのでしょうか?
著者が相対論を学んだ経験の中から障害ポイントが洗い出され説明されている。私は十分この恩恵にあずかりました。同じようなことで躓き悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
この本を真剣に読む前に「エレガントな宇宙」の相対論のところだけでも読んでおくとよりよく理解できると思う。数式のない相対論の解説は「エレガントな宇宙」が一番よい。