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それってどうなの主義

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それってどうなの主義の商品レビュー

5.0 連載ものにしてはよくまとめられている
みんなが何となしに手放しに賛成しているとき、そっと「それってどうなの」とつぶやいてみる。それってどうなの連盟、略して「そ連」。
本書は、連載されていたものをまとめたものです。連載もの、時事ものって、つねに時代が変化している中でかくもんだから、一冊にまとめるのって大変だと思います。とくに時代に敏感な人ならなおのこと論点やトピックが多様化するでしょうから。
それを、ピリッとした皮肉混じりにいつもながらうまくまとめてしまうところはさすがです。
もっとも、小泉内閣のもと、日本国民の大多数がファンクラブをつくったりして熱狂的に賛成してたなかで、それってどうなのと語っているのだから、論点がはっきりしやすいのは当たり前といえば当たり前かも。
日本人として熱狂していた自分を、本書を読んで突っ込み直すのにも良いかも
3.0 少し物足りない
うーむ。

オッというような鋭いツッコミはここでも見られますが、他の著書と比べると新聞向けに書いてたせいか少しおとなしめ?
意地悪(失礼)な斉藤美奈子を読みたい読者としては物足りないかも。

なかなか隙を見せないところはさすがですね。
5.0 ファン待望の斉藤美奈子節爆発エッセイ集
 ファンならもちろん買いの一冊。著者「斉藤美奈子」っていうのは、文芸評論家と称されているものの、いまいち「立ち位置」のわかりにくい人ではないだろうか。噂の真相から大新聞まで、サブカルから政治まで、あちらこちらに出現し、「おちゃめなお嬢からの攻撃」を発揮してきた著者。「お嬢からの攻撃」といってもけっしてそれは、女性特有の「猫パンチ」にあらず、世間に媚びる「依頼心パンチ」でもなく、随所に「するどさ」がありつつも、けっして「品と愛嬌(モダンガールっぽさ?)」を失わない、それ故の「お嬢からの攻撃」である。尚且つ、歳相応の「ババアからの攻撃」にも絶対にならないところが「斉藤美奈子の本領」ではないかと。

 で、その著者がオウム事件後10年間の、どこそこのエッセイをまとめて出したのが本書。
タイトルはすばり著者の「立つ位置」をまさしく言い当てたように「それってどうなの主義」。世間に対して斉藤美奈子が「それってどうなの?」とここ10年問うてきた編集本である。

 ならば世間も「斉藤美奈子ってどうよ? どうなの?」と問わねばなるまい。
本書はそんな問いに対するアンサー本にもなりえる筈だ。ファンだけではなく、もちろん「初心者」も大歓迎の斉藤美奈子本だろう。
2.0 それってどうなの主義って、どうなのよ(ベタですが)
 巻頭に「それってどうなの主義」宣言なるものが掲げられていて、これはとにかく、何か変だなあと思ったら「それってどうなの」と呟いてみる、ただそれだけ。「違和感を違和感のまま呑み込まず、外に向かって内に向かって表明する主義。言い出しにくい雰囲気に風穴を開け、小さな変革を期待する主義」(p3)だそうです。
 著者曰く、その「ささやかな効用」とは、1:世の中を冷静に見る習慣がつく。2:のぼせた頭を冷やせる。3:「相手がふと立ち止まるキッカケになるかもしれません」。4:「意外な賛同者が現れ、流れが変わるかもしれません」…まあね。
 「プロ市民とゲバ学生」という文章(p56)で、ヌルい反戦パレードに嫌悪を表明した辺見庸をからかいつつ、それは「ゲバルト」への郷愁だと切って捨てる。齋藤自身、学生運動に関わっていやな思いをした経験があるらしいから(p37)、その反動っていう面もありそうに思う。
 いずれにせよ、市民は追い詰められておるよ。
 本書を編むにあたって核となったのが『言語』誌での連載で、連載時のタイトルが「ピンポンダッシュ」。つまりピンポーン、とチャイムを鳴らしてワーッと逃げる例のイタズラ。しかしあれは、大被害こそないものの気持ちよく笑えない、陰湿なイタズラじゃないだろうか。少なくとも私の個人的な記憶では、ああいうイタズラが好きなガキに、ロクなのはいなかった。
3.0 「空気」に対抗するために!
細かい事柄に、些細な違いに面倒だけれど、私はこういう意味を持って(あるいは定義して)発言(あるいは表記)していると表明しないと、通じている様で違う意味な事多いですから。そして、そこから「公平さ」というモノサシが出てくると思います。完全に正しい中立が存在しない以上、面倒なフィルターを通さないと、説得力無いと思います。

近過去にも行ける本です、あれってこんなに前の話しだったっけ?となる事請け合います。

で、この「そ連」から私は山本七平著の「空気の研究」を思い出します。そっと、「それってどうなの?」とつぶやく事で「水を注す」訳です。この国(って言っても私には海外生活経験どころか、渡航もありません!)では同調圧力が強いために、なかなか「水を注す」の難しいですから。一旦『空気』に支配されると、もう対抗出来るのは疎外される覚悟のある方か、既に疎外されている方か、権威のある外国人しかありえないのではないかと(例えば大量のリストラをしたのは日本人じゃなく、カルロス・ゴーンさんだった事とか、日本人には海外で評価のある外国人に指摘されると素直に納得する傾向が高い気がします)。

だからこそ、斎藤さんの言う「そ連」は非常に有効なのではないかと、少しだけ期待します。

何故少しだけかと言えば、人って自分の読みたいモノしか読まないですからね。「ローマ人の物語」の著書塩野 七生さんも言われていましたが、『人は見たい現実しか見ない』って。私もそうなので(少しは広げる努力や、違う立場、考えの人の意見も聞いているつもりなのですが)、よく理解しますけど、斎藤さんの著作を読む、あるいは買う人にはもうある程度「そ連」的要素を持っている人なんですよね、で、その人達(私もその中に含まれます)を安心させているだけの確率が高い。

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