奇祭を描いた極上のエンターテイメント
「日本の奇祭」をテーマにした本はいくつかあるが、この本は間違いなくピカイチだろう。ものすごい傑作だと思う。まず、「おしろい祭り」「きちがい祭り」「乞食祭り」「しねり弁天たたき地蔵」など、これまでほとんど知られてこなかった奇祭を発掘しているだけではなく、それを圧倒的に華麗でユーモラスな文体で生き生きと描いていることだ。
「こんな奇妙な祭りがあったのか……」という驚きとともに、大笑いさせられ、同時にしんみりさせられたり、ゾクッとさせられたり、興奮したり……。
これは、文章の極上のエンターテイメントだ。そしてそれは、今までの祭りの本で一番欠けていた部分でもある。
レイアウトだけではなく、写真もいい。作者は作家のはずだが、写真もとても美しく躍動的に撮っている。祭りの楽しさ、激しさがビビッドに伝わってくる。
これはただの「ガイドブック」ではなく、極上の読み物だ。祭りに興味のない人にも、絶対に楽しめる本です。超おすすめ!