読んだ人向けのレビューにて御免
固いタイトルと文体であるが、結構読みやすい。本書に出てくる「同調」と言うのは、良い意味だと思っていたのだが、ある面、思考停止と言う意味であることが分かった。
「服従」は屈辱的な状況であるが、腐敗して服従しているという意味では、頽廃して「内面化」するよりは良いのであろう。
集団による意志決定場面での「リスキーシフト」も、結構身の回りであるような気がする。
『本当に大丈夫かいな?』と言うことが、さっくり決まったりする。
『フレーム』ワークと言うのも私がよく使う言葉だが、本書に出てくる「フレーミング」は全く違う意味だった。
double standardや「属人主義」もこの一環かな?本書を読んで、改めて気がついたのは、科学的な思考によって得られた機械などの原理の理解という、答えが一つ定まるものと比較して、もともとそこにある人間と言う自然界の法則に従った心の動きを理解することは、真に難しいと言うことであった。
考えてみれば当たり前なんだけど、最近いろんな体系や枠・フレームワークを勉強していて、『人間もどこかの枠に必ず収まる・分類可能である。比較的簡単に科学できる。』と勘違いしてしまう自分に気がつき、ちょっとまずいなと思えた。
#どうなんでしょ?
#基本的には、人間の総枠は単純かもしれないが、
#個々には不確定なものがありますよね。
権威主義は思考を停止させ、行動を促す!
著者は、1999年のJCO臨界事故調査を通じ、組識に<無責任>が構造化されてゆく姿を、社会心理学の視点から明らかにしています。著者が主張する<無責任>の原因である<権威主義>が、組識を強化するものであるのも皮肉です。
(たとえば、「ビジョナリー・カンパニー」日経BP出版センター/1995年/第6章カルトのような文化、で永続的な優良企業はカルト宗教に似た組識文化を持っていると論じています。これは著者が嫌う<権威主義>です。)
本書を通じ、私が感じたのは(著者の主張と異なるのですが) 『権威主義は思考を停止させ、行動を促す!』ということです。
企業は、思考と行動のどちらを強化するのかによって選択される文化や戦略が異なるのです。 社員が創造的かつ「個」として独立したネットワーク型組織を志向するのであれば、<権威主義>を排すべきでしょうし、短期的な業績を重視するのであれば権威的なしくみを巧く利用すべきです。 本来は、二つが同時に存在するのがベストですが・・・。