非常に読みやすい
まず言えることは、本書の作りがいいということ。一章に一つずつテーマがあり、全10章で完結となっているので読みやすい。
内容に関して。本書の特徴としては、常に「人の心理・心」を考えながら、効果的なプレゼンのための方法を説明しているところであろう。
例えば、図や物語を使うことがなぜ効果的なのかを、図・物語に対する人間の反応に言及しながら述べている。「人とは~~であるから、○○することは相手を納得させる。」というように、効果的なプレゼン方法とその根拠がセットになっていることが、本書の説得力の元になっている。
内容の繰り返しなどが多少みられるが、それでも全体としては良いと思う。自分のプレゼンがまだうまくいかないという人にお勧めである。
物語るチカラ
ビジネス本にありがちなテクニックに終わらない、深い印象を残す本だ。
それも紋切り型の精神論に見えないのは、
腑に落ちたことしか書かないという「重心の低さ」と、
著者の持論である「物語る」ことを自ら実践しているからだろう。著者の本は3冊目だが、
どれも等身大の顔を持つ人間に語りかける「味わい」がある。
凡百のノウハウ本と一線を画しているのも、
加えて「人間観」が確かで一貫しているせいだろう。
これはノンフィクションライターでもある(という)、
著者自身の資質に拠る部分かも知れない。
本書のキーワードは、言葉にはされてないが「一期一会」。
人生はプレゼンの連続だと説く同書は20代以降の現役のみならず、
高齢化進む今日、定年以降のリタイア組こそ刺激になるだろう。
その射程の深さに☆5点差し上げる。
「大人の」と銘打つタイトルは、
次世代に語り伝える「大人の知恵」(ワクワクドキドキ)も無いままに
停滞する成熟社会に向かう日本への「いらだち」の表現か。
アナログなコツを論理的、ビジュアルに伝えることに成功している
いったい何冊目になるか?というくらいプレゼンに関する
本を買っている。その割には実際のプレゼンテータになる
機会は月に1回か2回程度しかない。 それでも、新たな1冊を時間とお金をかけて読んでみたい
と思った理由は、本書の構成にある。
テクニックと言えばテクニックであるが、パワーポイント
や図解などの解説はない。いてみれば精神論的な要素も結構
入っている。
ただしかし、それはら実践の裏付けられた秘伝のノウハウ
という装いで紹介され、解説される。カラーのイラスト、図、
写真も斬新。
役にも立つし、物語としても楽しめるあらたな1冊。満足。