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現代思想入門 グローバル時代の「思想地図」はこうなっている!

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現代思想入門 グローバル時代の「思想地図」はこうなっている!の商品レビュー

5.0 素晴らしい仕事
その名の通り、現代思想の入門書。
本書では「現代思想」を「西欧諸国における批判的な社会理論の脱(正統)マルクス主義の諸潮流」と定義している。

本書の構成は大きく分けて4つ。
@フランクフルト学派 Aポスト構造主義 B現代リベラリズム Cカルチュラル・スタディーズやポストコロニアリズムなどの「他者」をめぐる思想 である。

複数の著者が各章を分担執筆しているので、中には「本当に入門書とわかって書いてるのか?」と疑いたくなるような、本書を入門書として手に取った読者に対して不親切な部分もあるが、それを除けば非常にわかりやすく、上手にまとめられているなあという印象を受けた。

また、さらに読み進めたい人のために各章末にブックガイドが載せられており、これが非常に有用である。
執筆陣が読者にもっと現代思想に興味を持って、勉強してもらいたいという思いが伝わってくる内容で好感が持てた。

現代思想に本当に初めて触れる読者には少々キツい内容かもしれないが(そういう人は一度中身を確認してみることをお勧めする)、これだけの内容を読み易くまとめるのは素晴らしい仕事だと思う。良書。
4.0 ポスト構造主義の章以外に関しては、良い入門書。
フランクフルト学派と現代のリベラリズムに関する非常によい入門書。

本書は「現代思想」を4つの軸から説明しています。すなわち、フランクフルト学派、ポスト構造主義、リベラリズム、カルチュラル・スタディーズ&ポスト・コロニアルの4つです。最初の章で4つの軸のつながりが簡略に説明され、つづいてそれぞれの軸について一章ずつ説明が加えられます。

各章ごとに執筆者が異なるのですが、おすすめはフランクフルト学派に関する章とリベラリズムに関する章です。前者では、アドルノやホルクハイマーとハーバマスのつながりや一般的に難解といわれるハーバマスの思想が非常にわかりやすく書かれています。後者では、ロールズやノージックといった現代のリベラリズム論の中心に位置する思想家たちの考えが要点をしぼられて書かれています。カール・ポパーが取り上げられていたのは個人的には意外だったのですが、興味深く思われました。

カルチュラル・スタディーズとポスト・コロニアリズムに関する章もわかりやすいのですが、さすがに30ページの説明では物足りない気がしました。もっとも入門としてはこれぐらいがちょうどいいのかもしれませんが。
ポスト構造主義の章は正直いってわかりにくい・・・・少なくとも私のようにさほどポスト構造主義に詳しくないものには理解できない部分が多かったです。
4.0 入門者が使う入門書としては難解かも
主題の「現代思想入門」よりも副題の「グローバル時代の「思想地図」はこうなって
いる!」の方が、この本の内容を的確に表していると思います。
思想家一人の仕事を4〜5頁で解説するのですから、専門用語が多くなるのはやむを
得ないと思いますが、この思想家の解説が良いために初心者への敷居はたいへん高く
なっていると思います。
この本は、哲学や思想をそれなりに読んでいて、現代思想に再入門しようという人に
向けている気がします。初心者の方には、この本より専門用語と一般語の間にリンクが
多く張ってある本の方が良いかもしれません。

内容で面白かったのは、執筆陣が揃って「正義」にこだわった流れでまとまっている
事です。「正義も悪もあるか」という姿勢が思想界では多かった感が僕にはありました
ので、逆に痛快でした。
もちろんここでいう正義は絶対正義ではなく限定されたものなのですが、どの様に限定
すれば、絶対正義から生じる悲惨さから逃れられるのかという思考方法がいろいろ提示
してありますので、正義を示さざるを得ない立場の方には参考になるかと思います。
5.0 色々考えていたのね・・・・
最近までまったく人間の思想に興味を持っていませんでした。
そのため思想に関しては、高校の世界史の知識や
ナポレオン・ヒル辺りとその派生が主張してる
成功宗教くらいしか読んだことがなく、思想ってあまり旨そうじゃないと思ってました。

たまたま、思想を道具として社会を切る本を読んでちょろっと思想の世界を覗いてみようと
この本を手にしました、結果として大正解。

それでも最初は、高校のころの記憶が残っていて
「我思うゆえに我あり」、「自然に帰れ」、「人間は考える葦である」とか「無知を知れ」と訴えまくったら死刑になった人の話など、頭の良い人には届くんだろうけど
俺には届かんと思っていました。

それが、この本はマルクス主義を原点において
アメリカとソ連の対立から、現在まで続く学者の考える人間社会の問題点を紹介し
その仮説の解説をする形をとっています。
今、自分自身が住んでいる社会に馴染みのある考査もあるので
比較的親しみやすく読めました。

何より現在の状況を説明するための考え方の雛形が、たくさん提示してあって
社会をさばく包丁が大量にあるよと喜んでしまいました。

個人的には、右翼に対してファシズムにつながると非難する人がいたり、ソビエトが崩壊して左翼陣営の言論の力が落ちたと言われる理由がわかった気がします。
また、私レベルでは何度音読してもなかなか意味が飲み込めなかったり、普通に使われる言葉の意味がわからないものもありました。
でも、現代社会の分析って様々な視点からいろんな人がやっていて、ワイワイガヤガヤ楽しそうだと思える本でした。

一年前、思想に興味がなかった私にはまったく必要のない本ですが
社会を考える雛形のカタログを参照したいと思った人間にはぴったりの入門書だと思います。
5.0 骨太の入門書
入門書のレベルを超えた入門書である。難解というわけではない。極めてわかりやすいのだ。しかし、それでいて詳細に現代思想の展開を示している。すばらしい!の一言である。

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