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率直に言うと、中学レベルの問題や、逆に少々難しい問題であっても看護医療技術系の入試で出題されるであろうところは大きく扱う、収録問題をレベル別に分けるなど必要最小限の配慮は感じられるが、それ以上のものが感じられない。 文英堂の看護医療系受験向けの参考書といえば、旧課程時代に坂田アキラ先生による「看護医療技術系の数学 数T・A必出分野の完全解法」が発売され大ヒットとなり、これに準拠する形で「問題集」も発売されたといういきさつがある。今回の新課程入試対応版はこの「問題集」のリニューアル版なのであるが、坂田先生はいま中経出版から本を出しておられ(「坂田アキラの医療看護系入試数学T・Aが面白いほどわかる本」など)、文英堂側としては何とか代わりの著者を迎えてシリーズ存続を図りたかったようだが、あまりに急づくりの印象がぬぐえない。旧課程版の「問題集」にもそのニオイが漂っていて、この段階から評価は高くなかったが、今回の新課程版はさらにひどい。 この会社なりの紙面づくりで、それなりに「見やすい」ものに仕上がってはいるのだが、旧課程版で顕著であった「手取り足取り感」は半減(いや、半減の半減ぐらいだろうか?)しているし、たとえば「これでわかる」の問題集など他のシリーズとの差別化もはかりきれていない。著者の大上芳樹先生は東進ハイスクール講師時代にも解説に講義調をとり入れた問題集をたくさん執筆しておられたが、今回のこの「そっけなさ」を見ると、もはやその頃の情熱は持ち合わせていないのかと疑いたくなってしまう。これなら、わざわざ著名な予備校講師を著者に迎えなくても、たとえば看護系入試に力を入れている高校の先生に過去問を中心に選題してもらい、それを「文英堂編集部 編」で出版すれば済むと思うのだが、どうだろう。