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本書は、1949年生まれで工学博士(建築学)の学位を持つ著者が、大学2年生向けに半年間で講義する「地域政策」の教科書として書いたものである。そのため、グローバリゼーションと(主として日本の)自立コミュニティとの関係に、焦点が絞られているのが特徴である。 本書は、その成立経緯から分かるとおり、平易な語り口でコンパクトにグローバリゼーションについてまとめている。また、グローバリゼーションという流れにどう対応するか、という具体的な案をいくつも提示しており、実践的である。入門書としてお勧め。 ただ、地域通貨については、地域内の魅力作りや資源との関わり等の問題があり、フェアトレードについても、「伝統」の再編を伴うため、一歩間違うと地域の慣習との摩擦を引き起こす危険がある。そうした限界の検討がやや不十分ではある。また、姜・吉見や伊豫谷のグローバリゼーション論と比べて、やや刺激が足りない気がするのは、気のせいだろうか。とはいえ、それらは本書の魅力をそぐことにはならないだろう。 (2003年10月22日投稿、翌日掲載確認、一部文字化けを修正)