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茅ヶ崎市立浜之郷小学校の学校改革は、あまりにも有名である。市の教育委員会で、指導主事、指導課長を経て、新たに開校した浜之郷小学校を創った人。学校というものを変えた人。 そんな強い改革の勇士としてのイメージとは異なる、末期癌を宣告された生身の大瀬校長像がここには書かれている。妻、息子、兄、親友、教員、児童、保護者が若い記者に語った大瀬校長像が、若々しい筆で描かれる。「子どもは『明るく元気』でなくてもいい。すべての子どもが安心できる学校にしたい。」健康なときにはなかった発想だった。校長自らの「いのちの授業」は、多くの子どもたちに「いのちとは何か」を問いかけた。 星4つとしたのは、大瀬校長の学校改革の中身について、今ひとつ具体的に語られている部分が少ないため。そちらは、「学校を創る」「学校を変える」を読まれるとよい。
小金井公園の草地に寝転び、夕暮れ時の空を見上げた。その空は、限りなく薄いブルーで、まるで宇宙空間に放り出された気がした。「人生を歩んでいく上で、行動の大前提になるような哲学的信念を持て。そうすれば、人生で迷った時に生きやすくなるから」本書の主人公であり浜之郷小学校の元校長、大瀬敏昭さんの言葉である。人はつらいとき、自分のことを見失ってしまう。大きな空を前に、この限られた生を生き抜くとは何か、をまじめに考えた。本書に出てきた絵本『100万回生きたねこ』についても思い返した。よい本とは、いつでも想像する力を与えてくれるものだ。ひさしぶりに、気分が晴れた一冊です。