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食料自給率のなぜ (扶桑社新書)

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食料自給率のなぜ (扶桑社新書)の商品レビュー

5.0 資料、統計が分かりやすい
 日本の抱える食糧問題について、わかりやすく述べられている。
地産地消の重要性が叫ばれているが、我々一消費者にできることは
たかが知れている。やはり、政府や企業等による大胆な意識改革が
必要であろう。
 
4.0 他書との併読をオススメします
最近続けて出てる新書(やムック)の農業問題本、たとえば『「食糧危機」をあおってはいけない』(川島博之)や『農協の大罪』(山下一仁)なんかとの併読をオススメします。
前者は『食料自給率の「なぜ?」』への反論、後者は『食料自給率の‾』を補完するものといえるでしょう。現役農林官僚の末松氏には書けなかった(?)「農協」という組織の悪質性を、元官僚の山下氏が抉り出します。
「農水省が構造改革を進めようとすると、必ず農協から妨害が入った。農協の大きな壁である。農協による農協のための支配にうんざりしている農水省の同僚諸氏も多いのではないかと思っている」(山下著、P204)
3.0 いかにも・・・
悪く言えば農水省の立場を示しただけである。
食料の需給はそんなに逼迫しているのか?
我々の食はそんなに危機的な状況なのか?
著者が懸命に仕事をしているのはわかるが,結果的に食料危機を煽る内容になっている。
レスターブラウンのようなやや信憑性に疑問がある人物の言説が根拠であったり,
海外での貧困からくる食料不足による暴動を世界的な食料危機に結びつけたり。
本書の食料危機の根拠は,はなはだ乏しいと言わざるを得ない。

危機を煽るより,日本農業の足腰を強くし,食料の生産力をあげることに
農水省のエネルギーを費やすほうが健全ではないだろうか。
2.0 「食糧危機をあおってはいけない。」とセットで読むべき
農水省の見解を理解するには良い本。よって★二つ。
しかし内容は全編に渡り現実的に起こらないようなことを前提に文章が組み立てられており、また現実に起こっている実例についても、それが食糧危機とは到底結びつくとは思えないものばかり。
一見もっともらいしい記述が並んでいるが、冷静に読めば官僚の考えることがいかに現実離れしており机上の空論かよくわかる典型的な書。
食料自給率は上げるべきだと思うが、この書にその説得力はほとんどなかったのが非常に残念。
必ず川島博之著「「食糧危機」をあおってはいけない。」とセットで読むべき。内容がほぼリンクしており、この2冊を読むことで食糧問題の理解はかなり進む。

少なくとも本書を読んだだけで食料自給率について語らないほうがよい。
4.0 自給率向上推進派の主張をサッと読める本
食料自給率を上げるべき様々な理由をまとめた入門書です。食料自給率に関して、新聞やテレビ番組などに登場する意見(トンデモを除く)はほとんど拾われており、生活レベルでは必要十分な内容だと思います。

堅い内容ながら、ですます体の語り口調で30ページ程度のお話6本を講演録のようにまとめており、抵抗なくスルスルと読めます。ただ、学習参考書のように要点を箇条書きでまとめるといった工夫はなく、後で参照するには向きません。学習用途であれば、ノートなどに論点を整理しながら読むことを勧めます。

これは自給率向上派の主張がサッと読めるよい本ですが、逆に自給率の向上を「目指す」ことに反対する意見については、体系的な説明がありません。雑多な論点のそれぞれに対する批判などは紹介していますが、主に経済学の分野から提起されている根本的な批判には(一部しか)応えていないので注意が必要です。

行政に携わる著者は、国民の「常識」および日本の経済・財政の枠組から外れた政策を検討できる立場にありません。国民のドメスティック・バイアスを解消する方法はなく、平気で輸入品を買いつつ自給率向上を望む身勝手も改善不可能。関税障壁の撤廃+所得保障型の補助金方式への完全転換も予算の問題で非常に難しい。

過激な意見の飛び交う自給率問題の渦中で、穏当な着地点を探る著者の姿勢は評価したい。自由貿易に依拠して繁栄する日本が自給率を高める道は、消費者が国産品志向を強める他ない、との結論には納得できます。

ところで本書は食料価格が高騰した時期に書かれ、発展途上の食料輸出国で暴動が発生し輸出制限に至ったことから、食料貿易に否定的です。しかしその後の食料価格低下は食料輸出国の厚生を低下させました。病死や餓死を減らすには経済発展が必要です。先進国が食料自給率を高め、食料貿易の大半を先進国間の取引が占める現状に対する経済学者の批判は、今も有効です。

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