お勧めです!
おもしろいです。さくさく読めるし、内容もとても分かりやすい。だからって単純な本ではないです。 異世界に行ってしまう、引きずりこまれてしまう…そういうファンタジーは結構ありますが、これは自分のいる日常がしだいに蝕まれていくという設定。一人で違う世界に行ってしまうより、自分のまわりの人や大切な人がおかしくなっていくほうが、よっぽど怖い気がします。
それでもこの作家さんらしい、芯の強いキャラクターや、ひと癖もふた癖もあるキャラターが、時にユーモラスなほどに立ちまわってくれるので、すごく楽しんで読めました。
この作品の大きな魅力の1つは、物語を伝える手段として言葉がある(小説だからあたりまえなんですけど…)だけでなく、その言葉の流れや、ひとつひとつがとても面白いこと。ソネットという詩の形式の仕掛けは、まるでパーラと一緒に謎に迫っていく感覚が楽しめました。
物語にすっかり入りこんでドキドキハラハラしながらも、様々に仕掛けられた言葉の遊びを楽しむことができる本なんて、そうないです。
ところどころ覗く佐竹さんの挿絵もとてもいい。
とにかく手にとって、1ページ開いてみてください。大人でも絶対楽しめます!