訳が...
原著は言うまでもなく歴史的な名著、デーモン本の 4.4BSD版。BSDハッカーと呼ばれる人たちは、みんなこの本を読んで勉強していると言っても過言ではありません。ただし、この邦訳版は訳が(控えめに言っても)かなり酷いです。単なる可愛い誤訳もあるのですが、一部には完全に意味不明でまったく日本語になっていない箇所もあります。先日、砂原先生のお話を聞く機会があったのですが、「『(誤訳の箇所に)付箋を貼っておきました』と言って本を送り返してきた人までいました。オープンソースのコミュニティっていいですねぇ。いやあの、すいません。」とのことでした。というわけで、この本については改訳版を待つか、または原著と併読することをお勧めします。
本来であれば星1つですが、改訳版の準備をされている方々へのエールを星1つ分加えて、星2つです。
4.4BSDの解説書であるだけでなく、OSの教科書としても活用できます。
UNIX関係者の間では、「デーモンの赤本」として有名な、
"The Design and Implementation of the 4.4BSD Operating System"
の日本語訳。執筆陣は、バークレー大の4.4BSD開発者チームコアメンバー。翻訳に着手されたと伝えられてから、実際に出版されるまでに、7年もかかり、やっと出版された。
基本的には、FreeBSD, NetBSD等の直系の祖先である4.4BSDの、内部構造の解説書であるが、開発者自身の筆によって、OSの設計だけでなく、OSのフィロソフィも読み取ることができる。
7年間の間に、BSD系OSにも様々な変化があったため最新のBSD系OSから見ると一部はやや古い内容になっているが、OS全般の構造的な部分についての、教科書としても十分活用できる内容。
基本ソフトウェア、特にOSに興味のある、学生や若いエンジニア、OSのしかけを勉強しなおそうと思っている方に、特に推薦したい。この本を読んだだけで、UNIX系OSのメカニズムに関する理解が、根本的に変わってくるはず。
4.4BSDの設計と実装
BSD UNIXの内部構造について大変わかりやすくまとめられている。現在のOSでは、一部古くなっていると考えられるが、考え方、アルゴリズムは現在でも十分に通用するものである。
もっと、以前から欲しかった内容の書籍である。