初級者向けだと思います
「Mac OS Xを使って、手っ取り早くサーバを立ち上げたい」だけなら参考になります。
帯には「俺流Tigerにカスタマイズ」と書いてありますが、立ち上げたサーバを、更に"俺流に"カスタマイズしたいのなら、物足りないでしょう。
解説書というよりも、HowTo本です。例えば、Tigerの特徴の一つにLaunch Daemonがあります。
Linuxや*BSD、旧バージョンのOSXを使用している人が、TigerをUNIXとして使う為には、ぜひ知っておきたい要素のはずですが、これについての具体的な解説は無く、launchctlコマンドが唐突に登場したりします。
本書の内容と同等の情報なら、丹念にWebで探せば見つかるでしょう。
裏返せば、Webでなかなか見つからない情報を、本書に期待してはいけません。
Mac OS XをUNIX的に俯瞰
UNIX系OSとして進化を遂げたMac OS X。本書は、Mac OS Xの最新バージョンであるv10.4 Tigerを、UNIX OSとして使うための解説書である。Mac OS Xは非常によくできており、UNIXであることを知らなくても、何の支障もなく使用することができる。GUIも洗練されており、CUIを使わなくても困ることはほとんどないだろう。
しかし、UNIX的な側面を知ることで、一段と楽しめるようになることも事実である。せっかく搭載されている機能を使わないのはもったいないと思っている人、UNIXを勉強したい人、CUIでちょっと格好良くMacを操作したい人などに本書はお薦めである。
内容は、Tigerで初めてUNIXに触れる人にもわかるように、"ls"などの基本的なコマンドから解説されている。また、書いてあるとおりに動かせばとりあえず実行できるようになるため、チュートリアル的にも使用することも可能である。
それと、他のLinuxの入門書と違い、Mac OS X専用にかかれていることも特徴の1つである。同じUNIX系OSといっても違いがあるため、Mac OS X専用に書かれた本書の価値は高いだろう。
後半では、アプリケーションサーバーを構築する方法や、MacにLinuxを入れる方法まで解説されている。WebminやMovable Type、XOOPSサイトの構築などは非常に面倒な作業なのだが、1つ1つのコマンドが丁寧に書かれているため、本書を読めば初心者でも簡単に実現できるだろう。
まったくの初心者だと解説(特にコマンドの解説)が少ないと思われるので、本書1冊でUNIXをマスターできるようになるかと言われると微妙である。
しかし、入門書としては一通りのことが解説されているため、本書で概要を学んだ後、もっと詳しい本にすすめば良いだろう。