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日本の食と農 危機の本質 (シリーズ 日本の〈現代〉)

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日本の食と農 危機の本質 (シリーズ 日本の〈現代〉)の商品レビュー

5.0 「背筋が伸びる」思いがしました
専門家が渾身の力を籠めて訴えれば、世の中は動く、と思う。
本書はそういう本である。

筆者は「身体的な脅迫を受けたこともある」とさらりと書いておられるが、これだけ各方面に「都合の悪い真実」をはっきりと言う勇気、学問的廉直さには頭が下がる。

日本の農業をダメにしてきたのは、土地を金儲けの道具として使ってきた日本人全員の罪である。こう神門先生に喝破されると、いっそ清々しいというものである。師に打たれて背筋が伸びるのと似ている。

多くの日本人に、読んでほしいと思う。
5.0 耕作放棄地の所有者は誰か
今まで耕作放棄地と呼ばれる農地は後継者のいない高齢農家が所有しており、労働力不足で耕せずそのまま放置しているものと思っていましたが、この本を読むと、どうやらそれだけではないということがわかってきました。耕作放棄地にすることで利益を得ているモノが存在することを。著者の言う農業委員会に不動産業者や建設業者がいることもうなずけます。
4.0 崖っぷちの危機にある日本の『食』と『農』
 とにかく熱い。著者の、日本の食と農の問題に寄せる熱い思いが、本を持つ手から伝わってきそうだ。
 著者は言う、食生活の乱れは、消費者自身の便利志向が招いた正に自業自得の災厄だ、と。そして、それを助長するジャーナリズムの事実誤認。全てを行政に責任転嫁する偏向したマスコミの報道姿勢。非常に納得の行く指摘だと思う。私も、このまま外食産業を野放しにしていては、日本人の家庭生活の基盤としての食生活が崩壊してしまうのではと危惧している。対策として著者は、社会保険料の食生活連動制の導入を提言している。確かに発想としては面白いが、果たしてそれが実現可能かどうかは少々疑問である。むしろ、私はヨーロッパのようにスーパーやコンビニ、レストラン類の営業日・営業時間の制限を設ける方が、色々な意味で有効と考える。
 一方、農業問題に対する著者の指摘は、専門分野だけにさらに熱さと峻烈さを増している。日本の農業が世界的に自立できない真の理由は、農民エゴとしての農地転用期待により優良農地の集積が進まないことが最大の原因であり、その問題を放置・増幅してきたJA全農と農水省、及びジャーナリズム・研究者の責任は重いと、主張する。極めて、説得力のある指摘であり、この転用問題が解決されない限り、日本の農業に未来は無いし、その不利益を蒙る最大の被害者は一般国民であると言う事がハッキリと分かる(『日本農業の最大の生産物は農地である』と言う著者の発言は、冗談では済まされない、紛れも無い事実なのだ!)。そして、著者は方策として転用権入札や課税自己評価などの方策を提言する。
 終章で、国際貢献の意味も含め、東南アジアなどからの外国人就農者の受け入れを提言しているが、ここはやや勇み足の感があり、賛成しかねる。『日本が豊かになったのは、とくに東南アジア諸国を踏み台にしてきたと言う側面も否定できない』という指摘は、私には事実誤認だと思われる。
 いずれにしても、著者がこれらの問題の淵源に、市民参加の欠如、否、日本の社会における、言葉の正しい意味での『市民』の不在を指摘している点は、極めて示唆に富み、他の社会問題に共通する問題点の一つと考えて差し支えないだろう。
 食と農の問題に関する基本図書として、この力作を推したい(H21/5.30)。
5.0 農業に関係ない日ともぜひ読むべきです!!
タイトルからは農業が中心に見えますが、その内容は食糧に関する全般的なことが書かれています。現在の食糧事情を独自の視点から書かれており、非常に興味のわく本です。この内容の成否論とか正当性などを細かく問う前に、こんな観点もありこの観点から見ると、今の日本がどのように見えるかがよく分かります。私は現在海外で農協を設立し運営をしていますが、現在の日本の農協の間違いを鋭く見抜いています。反面教師として読むことができます。ぜひ今後も何度か読みたい本として、皆さんに紹介したいです。
5.0 日本農業の問題点を鋭く把握してる
私は仕事上、農業員会に出入りしているが、農家や農林省やJAが本来の農業に対する意欲をなくし、単なる不動産屋になり下がってる事実を現実として見ているが、著書はその現実を把握しその原因がなんたるかを的確に把握している。

日本の農業を知ろうと思えば、わかりやすく書かれた本書は、最良の一冊と言ってもいいと思う。

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