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ついに出たコミック版です。とある理由で<小市民>を目指す二人の物語。設定やストーリーは割愛します。 原作に忠実過ぎる感があります。いえ、それだけ饅頭屋さんが原作を追求したっていうことでいいのでしょうが、すでに原作を読んでいるので文章では分からなかった所が判明するとかそういった点で物足りない感が。原作とは違うといえば合格発表、健吾との再会シーンがページ数の都合か、無いという点。原作には無い新しい発見といえば、やはり小鳩君の夢の最後の部分でしょうか? 饅頭屋さんのキャラは非常にイメージに近いので満足です。すごく見やすいですし。 「前」とありますが、気になるところで終了しているわけでは無いので、コレ一冊でも楽しめます。まあ「後」も買った方が所々の謎がすっきりしますが、原作を読んでいない人には伏線に気付きづらいんじゃないかと。最後まで読んでから読み直して初めて気付いたっていう人が出てきそうです。小市民を目指す理由をはじめ、主役二人が気になる人は「後」を読んで欲しいです。でも発売、随分先……。 原作読んでいない人でも読めるように工夫されているので、まだ米澤作品に触れたことが無い人は是非。死人がでない、日常の謎を解く、そういうミステリを味わってください。原作を読んで既にストーリーを知っているという人も米澤さんのあとがきは必見です。「千載に恥を残す大ポカ」……
同名小説(米澤穂信/創元推理文庫)のコミカライズ作品になります. 『日常の謎』と呼ばれる,身のまわりで起きる小さな事件やトラブル, そういうできごとに関わってしまう,高校生カップル(?)のお話です. 前編のこちらには小説版より3本,どれもほぼ忠実に描かれているようで, イラストのないあちらと,いろいろ比べてみるのも楽しいかもしれません. もちろん,小説のほうを読んでいなくても楽しめる内容ですのでご安心を. ただ,小説版を読んでいる人には『忠実すぎる』のが玉にキズとも言え, オリジナルストーリや4コマなど,『おまけ』があってもよかったのでは. また,伏線をハッキリと絵で見せられてしまうのは思いのほかガッカリで, コミックなので当然とは思いつつも,コミカライズのむずかしさを感じます. ほかにも,推理や解説のイラストが今ひとつわかりづらいのも少し残念です…. あとは,『いちごタルト』をはじめ,いろいろ出てくる『甘いもの』を, もうちょっと魅力的というか,おいしそうに描いてほしかったところです. 後編は08年秋の予定で,小説版は08年03月時点で『春』と『夏』の2作が既刊. このあと『秋』『冬』と予定されていますので,よろしければこちらもどうぞ.
創元推理文庫『春期限定いちごタルト事件』 (著・米澤穂信)のコミカライズ作品の前編。 “小市民”を目指す高校生・小鳩くんと小山内さんの 周囲で起こる、一風変わった事件を描く連作短篇ミステリ。 ◆収録作品 ▼「羊の着ぐるみ」 バック盗難事件の裏に秘められた想いを描く作品。 ▼「For your eyes only」 美術部のOBが、後輩に託した謎めいた絵。 その絵に込められた意図を解き明かす、 ちょっぴり、後味ビターな作品です。 タイトルは、作品冒頭で小鳩くんに届くスパムメールの 文言で、「あなただけにそっと見せちゃいます」の意。 真相を知った後に思い返すと、原作者の周到さに唸らされます。 ▼「おいしいココアの作り方」 シンクを濡らさず、カップを3つだけ使って、 ひと手間かけたココアを3杯つくるやり方を 解明するハウダニット(犯行方法当て)。 ◆感想 原作に忠実なコミカライズになっています。 ただ、作画担当者自身もあとがきで述べているのですが、 同級生の健吾は、かなり「おっさん」です……w 巻末には、原作者である米澤氏のあとがきもあり、 彼の〈名探偵〉観や「タルトがぬすまれたうた」 という詞〈!)が披露されているので、 原作ファンも必見です!!