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“文学少女” と神に臨む作家 下 (ファミ通文庫)

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“文学少女” と神に臨む作家 下 (ファミ通文庫)の商品レビュー

5.0 登場人物の数だけ物語がある
最終巻まで読んでとても感じたこと。遠子先輩の言葉でもある

「いろんな登場人物の気持ちになって、物語を読み返してみるのよ。
すると、新しい物語が生まれるのよ。」

この言葉がこの物語の全てのように思えました。
登場人物全てに過去・現在・未来がある。
死んでしまった人物であっても生きる人物の未来に繋がっている。
読者はまず「井上心葉」の言葉・目線で物語を追いましたが、
違った目線で読み直せば新しい物語が見えてきそうなお話でした。

救われていないと感じた方の多かったようである人物についても自分は可能性として
思うところがありましたが、登場人物の現在・過去・未来を「想像」できるのも
この物語の楽しみ方のひとつですね。
5.0 救いのある結末
 上巻も含め中盤までの暗い流れを、遠子顔負けの"想像"で心葉がまとめきった。暗鬱な展開のまま終わる可能性も考えていただけに、救いの多いラストで良かったとは思う。
 シリーズのほとんどを、遠子が狂言回しとして動いていたけれど、「神に臨む作家」だけは、心葉を見えない部分だけで支え続けたななせが、その役回りを果たしていたと言えるのではないだろうか。彼女がもう一つの選択肢を与えることがなければ、心葉は最後まで決断をしないで終わったかもしれない。
 エピローグでは、シリーズの随所で張られてきた伏線が綺麗に回収されている。今回、ある意味でハッピーエンドになった結果、割を食った人も何人かいると思うので、彼らにも幸せなストーリーが訪れることを祈りたい。まあしかし、選ばれた、もしくは選んだ人間は、紆余曲折を経たとしても、最終的に行き着くべきところに行き着く、ということか。
5.0 シリーズ全作で1つの「絵画」を作った名作
"文学少女"こと天野遠子と,"精神的致命傷を負った作家"の井上言葉の「ボーイ・ミーツ・ガール」の最終巻。各巻ごとにレビューを書くとネタバレになるのでまとめて。
「ボーイ・ミーツ・ガール」は,ライトノベルの定番ともいえるジャンル。しかし,このシリーズのようなパターンも珍しいのではないだろうか。
文体は,読みやすいとはいいずらい部分もあるし,引用部分や独り言・思考部分等があり,ブロックを組み合わせたような作品ともいえる。しかし,なぜか放り出す気にならない不思議な魅力を持っている。そう,お気に入りの紅茶をポットにいれ,ゆっくりと口に運びながら1ページずつ楽しむ。私の読み方は,そんな感じだった。
各巻は,1000ピースぐらいのジグソーパズル,全体を読み終えると1本の糸につるされた絵画ができあがっている。後味のとてもよい作品であった。各巻での伏線や言葉の端々は,1つのピースであり最終巻で完成する絵画の一筆とも言って良いだろう。

イラストは,苦戦しただろうなというのが正直な感想。この作品の透明度や登場人物たちを描き出すのは,きっと作者・編集者と何度もブレーンストーミングをして,プロットを何度も読みかえし,その結果として魅力的な人物を描き出す事に成功している。

残念なのは,本が好きな人に方向性が向いている事。"文学少女"の名がつくように,文学が好きでないと楽しめない部分があるのが残念である(そこは無視しても十分良い作品であるのは事実であり,枝葉末節かもしれない)。星5つの評価であるが,まず1冊目を読んでほしい。そして,あなたが登場人物達と一緒に生きているという感覚をもてたら,"味わって"読んでほしい。
そして,最後の文字を読み終えてできた絵画をどう評価するか,それはあなた自身を映し出す鏡なのかもしれない。

p.s.
遠子先輩,常に「ぺったんこの胸」と表現されているが,最終巻では少しは主張できる位になったのだろうか。実は,すごい気になったのがここだったりするのは私だけ?(笑)。
3.0 全てを手に入れた彼女と 何一つ報いられなかった彼女と
望んだ二つが
両方とも手に入った彼女と、

自身で得た成長以外は
何も残らなかった彼女・・・

そんなコントラストが
頭の中に残ってしまい、
どうにもやりきれなくなってしまいます。

いつも一番一人ぼっちで、
いつも一番危険なところにいて、
いつも一番大きな勇気を見せたはずの彼女が、

最後まで誰にも、
何も与えてもらえなかったのは
本当にかわいそうでした。


本当に、かわいそうでした。

3.0 いいラストでした・・・けど
既にみなさんの書かれているとおり、伏線回収は素晴らしかったです。 ラストも、全てを丸く収めて、なおかつ感動的に終わらせるにはこれしかないんじゃないか、というくらい素晴らしい終わり方でした。 けど、自分は素直には感動できませんでした。 ネタバレになってしまうので多くは語れませんが、この作品で誰が一番傷つき、一番救われなかったのか。 読み終えたあとに、それを考えてみてください。 兆候はありました。予測もできました。 でも、どうしても納得はできません。 全体的に見れば素晴らしい作品ですが、その一点だけで自分にはすっきりしない終わり方に感じてしまいました。

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