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殺しを職業にする美青年と40代の会社をやめて甲斐性のない中年男を中心に物語は進む。生きる時間の質感を考えさる。 かっこよさ、仁義に自分を捧げた美青年。会社から与えられた作業を間違いなくこなして裏切られる中年男性。ともに先に待っていることは、暗かった。他人事ではない、現実に起こる変えられたい会社生活を彷彿とさせる。運命から「解脱」するには、なにを備えるかを自己責任で準備したい。 誰かに何かコントロールされない時間を過ごすために、自在であるために、痛みを伴う荒治療をしても、稼ぐスキルを付けない限り ヤクザの仁義のために死んでいく美青年のような結末となることに気づける人殺しに生きた青年を描いた本でした。
著者はかつてまだ見ぬ書き手の中で作家をしていて食えなくなったら野垂れ死にしろと書いて 居たが、今丸山健二自身がそれを試されているのであろう。土台生まれつきのエンターテナーでなければ 如何に売れるかを考えずして暮らす事等無理なのだ。著者が何と言い訳をしようと最近の庭作り、それに 絡めた写真集の出版等は今食うに困っている証拠であろう。読者あってこそ自らの生活が成り立つと言う 事を言葉にして認められない悲しい性が垣間見える。遠藤周作のスタンスを見習うべきであろう。 弁護する訳ではないが、作者の「サテンの夜」の頃の作品はダイヤモンドの輝きを持っていた、この事だけは 疑いようがない。マルケンよ、愚痴を言う前にあの頃を超える傑作を書け。