とても身につまされ、とても愉快
幾多の、わがままでせっかちな役員に仕えてきた私にとっては、
とても身につまされ、とても愉快な話で、ノンストップ一気読みでした。
しかし、これだけの誠実にして有能なスタッフに
仕えられたというだけでも、
実に魅力的なウェルチという人の人柄がしのばれる気がします。
(ウェルチが書いた前書きが最高です)この本を読んでのウェルチの美点は以下のとおり。
(うちの役員に見て欲しい)
すさまじく忙しい。無駄口を聞いているひまなどない。
信頼できる腹心、友達、家族などがいる。
(なのでストレス処理がうまくできている)
信頼できる部下は徹底的に信頼する。
信頼された部下は、熱狂的に彼に仕える。
ユーモアがある。
人を効果的に誉める。
せっかち男の華麗なる戦歴
ジャックウェルチは1ナノ秒で回答をすることを望んだ--こういうことを読むだけでゾクゾクするのはぼくだけだろうか。 スピードと量で何者も寄せ付けない優位性を確保する。そしてその量はいつかしら誰にも優る質へと変容していく。いまではコンサルタントやMBA取得者がさかんに提唱している、数々のマネジメントツールをこのおっさんは自然とやっていたのである。
スピード。スピード。50代60代になっても衰えなかったこの巨大なる経営の帝王を、影で表で支えつづけた女性秘書のこの仕事自伝は、爽やかでそのうしろにある苦労を感じさせない。いや、人の2倍も3倍もの苦労があったのは分かっているのだ。しかし、その苦労を感じもできないくらいの清々しさがそこにはある。
女性の仕事を余りに狭く考えている全ての管理職に、そしてサポート業務の女性にも一読の価値がある。どんな仕事にも苦しみがあり、喜びがある。転職するという自由があるのと同時に、今の業務の中にも工夫次第で色々な感じ方が存在しうるという可能性も、やはり忘れてはならない。