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おそらくこれほど整理されて体系的にデスマーチについて書かれた本は始めてではないでしょうか。 僕はシステム開発に関する本を結構読みますが、どの本よりも読みやすいです。 それとシステム開発の本で価値について書かれている本も始めてだと思います。 著者は、プログラマーも価値について考えなければいけないと書いています。 僕もその通りだと思います。 昔、今ほどに価値についての知識があれば、お客さんに対してもっと良い提案ができたのにと思います。 そしてプログラマーだけでなく、プロジェクトにかかわる全ての人が同じ共通言語でコミュニケーションできればどんなに素晴らしいだろうと。 これからの世の中は、どんどんコンピュータ化されていき便利になると思いますが、どのような環境でどのような人がシステム開発に携わってるのか、その現場を知る事は意味のある事だと思います。 システム開発の現場は過酷です。 システム開発に携わってる人は、プロジェクトを成功に近づける為に。 それ以外の人は、システム開発の現場を知るのに。 最適な本ではないかと思います。
著者はデスマーチからのサバイバー(生存者)らしく、経験に基づいて語られるデスマーチの処方箋(というか予防接種)といった趣きの本です。 本の構成がよく工夫されていることに感心しました。 もくじさえ始まる前にいきなり「デスマーチ・チェックリスト」。 ここで4象限のレーダーチャートを作らせてから各象限(Bird View、Communication、Emotion、Feed back)の説明となる第I部に第II部の半自伝的デスマーチ論が続きます。 どんなデスマーチプロジェクトでもこれさえやれば抜け出せる、という銀の弾丸をこの本が提供してくれるわけではありません。 ただ、なぜデスマーチになるのだろう、どこでなにを間違えたのだろうと考える材料を提供してくれます。 自分が変わるための、組織を変えるための、手がかり足がかりがいくつも提示されているところに、著者の想いが伝わってきます。 第II部は経営論にまで踏み込まれていますが、デスマーチに最も有効なのは、デスマーチを許さない経営層とそれに応えるメンバーたちなのかもと思いました。 デスマーチ真っ最中には考える余裕さえなかったりするかもしれませんが、せめてその後に来し方を振り返りつつ読んだり、今後の予防のために読むとよさそうな本です。 ところで、想定読者はIT関係の仕事をしている人たちにだけれども、ほんとうに読んでほしい人は一般の「サラリーマン」だと「はじめに」にはありましたが、出版社もタイトルも内容の語り口も、今のままではどうしてもIT系の人向けすぎるように思います。