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1982年に出版され、絶版状態になっていたけれど、新装改訳版として刊行された本。 ジェットコースターのような文章で、正直な所ついていくのがしんどかった。でも、この本は好き。莫大な知識の統合は本当にすごいと思う。特に、進化論のところが面白かった。 「誰もが学校で習うこと」は、全然習ってない内容だったので驚いた。ちょっと冷笑的な文章が素敵だ。如何に、思い込みがあるかを自覚させてくれた。 そして、最後の父と娘との「対話」の部分。 たまに、親子でこんな会話をするのも良いけれど、これが毎日だったら嫌だ。でも、ベイトソン家では当たり前の光景だったのかもしれない。 あと、自分で「ベイトソンする」と言ってしまうところが、結構面白かった。 とても読み応えがあったし、用語解説がついているところも嬉しい。
「ゆでたてのカニを生物の死骸であるということを私に納得いくように説明してみなさい。」 涼宮ハルヒのような突飛な質問は、学問の発展に重要な実験だということが分かる。 何かを厳密に説明しようとすると、実は常識だと思っていたことが、ある仮説にすぎないことが分かる。 キャリブレーション(較正)とフィードバック(負帰還)のようなサイバネティックス的な着想。 ps. レヴィストロースが文化人類学として整理したと訳注に書かれている内容は未確認。
日本語訳はだいぶ前から思索社さんから出版されていましたが、 一度倒産なさり「新思索社」さんとして、再出発してくださいました。 思索社時代の良書をそのまま廉価版でラインナップにそろえてくれています。 ありがたいことです。 G・ベイトソンはまさに精神の巨人ともいうべき、概念を組みかえることを通して概念を知覚としてとらえる枠組みそのものに手をかけて、「世界」を知ろうとした人だと思います。一般的には生物学者としてとらえられていると思いますが、物事の「関係性」を追及し続けたパイオニアのひとりだと思います。 教師時代、生徒たちに手をさしだして「指が何本あるか?という問いは、それ自体が誤りで、指と指の間(関係)はいくつあるか?という問いが、人間以外の命あるものすべてに通じる正しい問いだ」と教えています。 彼の苦闘のすべての出発点が、ここにあります。