客観的な描写に好感が持てる
「産まない」時代、というタイトルは何だかなあ、と思いますが、女性の多様な価値観と幸せを、客観的な目で描いた良書だと思います。特に、どちらのサイド(子産み賛成・反対)を擁護するにかかわらず、自分と異なる価値観を有する人を感情的に否定したり、決め付けたりする本も多い中、どちらのサイドも否定せずに、ただ淡々と女性の一つの生き方をレポートする姿勢に好感が持てます。
少子化が社会問題になっている中、女性の社会進出を叩く動きが顕著になってきている現在こそ、多くの人が敢えてこういった本を読んで、まず異なる価値観を有する人を受け入れることからはじめれば、もっと世の中が正しい方向に動いていくのではないか、そんな気がします。
産まない=産みたくないか?
この本の内容はとてもなまなましい。それは沢山のインタビューから構成されているからか?しかしそのなまなましさは、決して不快なものではない。子供のいない50歳代の女性として、果たして私は産まない時代の女性だったかと問われれば、私は産みたくない女性であって、時代性はあまり関係がいかもしれない。ただし私の周辺には同世代で、子供のいない女性はやまほどいる。となると、やはり時代ということばが入っても不自然ではないのか?
この本はそんな私にやさしく問いかける。「後悔はないか?」私はこの本に、やさしくこたえる。「後悔がないわけじゃない。でもいったん後悔したら、涙を流すよりするすべがない。」
私の本音を、この本は真正面からきちんと聞いてくれる。
真正面からしっかり肩を抱いてくれる。 以上
やっと見つけた。
出産・育児の本、それから不妊の本は山ほどありますが、自ら「産まない」と決めた女性のための本は、皆無です。すぐ「負け犬」とか言われてしまうし。少子化が問題になっていますが、それも「女性はほんとうは子どもが欲しい」「産むべきだ」ということが前提で、社会的条件が整わないから産めないだけだ、ということになる。「産みたくない」、意思として「産まない」女性について、語られることはないような気がします。
イギリス女性の話ですが、日本の女性達のインタビューもあったらいいのにと思いました。チャイルドフリーという言い方も、前向きでいいと思います。
私じしん、「産まなかった」女ですが、第3章の「決断」のところなど、産まないことを決断するまでの内容など身につまされました。しかし女性たちの生き方に励まされます。
女性の生き方はかくも多様になっている。勝ち負けではありません。