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愛はなぜ終わるのか―結婚・不倫・離婚の自然史の商品レビュー 人の恋愛行動を分析された名著
書名『愛はなぜ終わるのか』と、オビの「人間は4年で離婚する!?」は衝撃的だった。 これは狩猟文化圏で発生した論理
人間をもっとも進化した複雑な動物である霊長類の長と位置づけて、「その配偶者選びは、個体ではなく個体の親が行う傾向が出てくる」という表現をしたのは、画期的だ。 恋愛を学問から見た本
かなり衝撃的なタイトルだが、恋愛の現象を、生物学、人類学、進化論、神経科学などから総合的に理解しようとした意欲的な作品である。進化論的な議論による仮説は、それなりに魅力的だが、それに終始していては机上の空論である。しかし、本書は、そうした仮説を人類学の研究や神経科学(心理学)の実験などを持ち出して検証している。また、恋愛は同時に文化的な問題でもあるが、本書では文化的な背景にも言及されている。内容は平易で読みやすく、それなりに説得力もある。本書を読んでも恋愛上手にはなれないかもしれないが、一歩引いた視点から客観的に見られるようになるかもしれない。学者はこうした話題を取り扱うと信用を失うと考え、避けるものだが、一般人からしてみれば、こうした話題こそ興味の対象でもある。いい加減な本ばかりが出回っているが、本書のような学問的な視点で書かれた本がもう少し増えてくれると面白い。 学際的でまじめな本
日本語では衝撃的なタイトルだが、学際的なまじめな本だ。原題は"Anatomy of Love"(つまり「恋愛の構造」)だ。内容は、恋愛感情や結婚制度の歴史と原因を、まじめに解説している本だ。生物学、霊長類学、歴史学、考古学、統計学、社会学、経済学、心理学、文化人類学などの成果を、うまくとりまとめているし、読みやすい好著だ。 我々はいかに身体の「自然」と共存するか?
「話を聞かない男、地図が読めない女」の人類学的分析バージョンというべきか。性愛の最も濃密な時期(下世話な表現をなるべく避けているつもり)というものは確かにあり、濃密でなくなる、つまり「飽きが来る」ということは率直であれば誰もが認めるところかもしれない。カップルが町を歩きながら、男は他の女のボディラインを視姦し、女はレディス・コミックのシーンを思い浮かべるということが、ホモサピセンスのごく自然なリズムとして、起こりえる。関係の危機には動物的な側面があるということだ。逆に、関係が終わったと直感してしまうとき、それは身体のリズムのごく一面にすぎないのかもしれない。「結婚とは美しい誤解である」という言葉がある。だが、終わりもまた錯誤かもしれないのだ。結婚生活に対する倫理観というものに、人類はまだまともな答えを共有しきれずにいるが、大いなる自然をいかに社会生活の枠組みに取り込むことができるかを、我々は模索しているのかもしれない。 本の最新売り上げランキング - トップ10 | |||||||