本当に「読む」ということ
筒井氏がまだ駿台予備校の講師をしていたころ、お世話になりました。
氏の講義はエネルギッシュで、かつ愛情に溢れたものでした。その中でよくおっしゃっていたのは「文字を読むことと、文章を読むことは自ずから異なる。我々文章を読まねばならない」というものです。
本書は氏のそういった真摯な姿勢の集大成ともいえるものです。
緻密な構文読解に加え、内容理解に重点を置いた参考書は、いままでなかったのではないでしょうか?そして、いまだに本書だけではないでしょうか?
無味乾燥だといわれる受験英語にも、感動をよぶものがたくさんあります。こういった英文を若い時期に読み、また感じることができたことにいま感謝しています。
「読」だけでなく「解」の視点は、受験英語を通して人生を豊かにしてくれるものです。
氏のおかげで英語教師になった私が、いまもなお参考にしている、まさに座右の一冊です。
感動の一冊でした。
アーヴィング「ガープの世界」などの訳者でもある英文学者による著作です。 構文の解説そのものは伊藤和夫以来の駿台英語参考書の伝統に従って非常に緻密に行われています。この本は、それに留まらず、英文の主張・思想的内容にまで立ち入った、生気あふれる素晴らしい解説を加えている点に特色があります。伊藤和夫「ビジュアル英文解釈」や薬袋善郎「英語リーディング教本」などによって、英文の構造を正確に捉える体系的訓練を積んだ人が、さらに深く英語の世界に入っていくための良き指南役となるでしょう。これは、大学受験レベルを超えた鑑賞の世界です。
私は初版出版直後の1988年、自分自身の受験直前期に本書を読みましたが、その時の爽やかな読後感は今だに忘れられません。当時の私に英文を読む楽しさを一番よく教えてくれた一冊です。
最高の解説
この本で採り上げられている英文のレベルは中級~上級とありますが
語彙や文法、構文は解り易く解説されています。特に重要な文法や構文は
何度も繰り返して「復習」の形で解説されています。
しかし、この本の真骨頂といえば、英文の内容についての解説でしょう。
読者の英文の理解を深めるために、聖書から文章を引用したり同様のテーマを扱った文章を引用したり、著者自身の学生時代の話を
引き合いに出したりと、本当に様々な工夫がなされています。
英文の読解力がつくばかりでなく、著者の「どぎつい」「鋭い」考察に
笑ったり、考えさせられたり・・・珠玉の1冊です。