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四日間の奇蹟 (宝島社文庫)

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四日間の奇蹟 (宝島社文庫)の商品レビュー

3.0 豪華客船、肝腎のネタで、あえなく沈没
まるで白昼夢でも見せられているかの様なリリックな冒頭には、思わず瞠目した。これは、一年に一度出逢えるか否かの作品ではないだろうか?そんな言い様のない期待感が沸々と胸に込み上げてきた。
だが、話が進むにつれ、高尚な抽象画だった筈の絵画は、急速に輪郭を崩し始めた。クラシックの荘厳さや過去の悲劇という鍍金を塗っただけの、グラフィティだという事に感づき始めたからだ。
何故か急速に存在感が希薄になる主人公。うんざりするくらいの、登場人物の長口舌…。そして、肝腎の物語のネタが、直木賞候補にもなった某超有名ミステリの二番煎じとわかるに至る。最初の興奮は一体何だったのかと、まだ中盤なのに、既に腰砕けに終わってしまう。
選評で、選考委員各氏が口を並べて、二番煎じだと前置きした上であれやこれやと持ち上げていたのには、却って滑稽にさえ思えた。この著者は、恐らく、筆致自体は一般のそれを遥かに凌駕した才覚を持った方なのだと思う。それだけに、よりによって何でネタがこれなんだ?という疑念だけが最後まで拭えなかった。
1.0 このミステリーがすごい大賞1200万円の価値なし。

頂き物の本に混じっていたので読みました。

第一章の時点で自己陶酔的文章と古臭い台詞まわしに嫌気が。。。

いつもなら読むのを止めるのですが、裏表紙に第一回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作・「描写力抜群、正統派の実力」「新人離れしたうまさが光る!」「ここ十年の新人賞ベスト1」と大絶賛だったので、本当かどうか確かめるために最後まで読みました。

結果は時間の無駄でした。

展開には違和感があるし、長台詞も必要性を感じない。細かい描写も的確ならいいんですが、やり過ぎな長文は邪魔なだけです。
話を進めるための強引な事件が起こるのはまぁいいんですが、それを補って有り余るだけの人間性あふれる内容でもないんですよね。主人公には魅力を感じないし、女の子のキャラクターも死んでるし、女性の描写も駄目ですし。
人の悲しみや優しさって、もっともっと深いものじゃないですか?解っていない人が人間の表面だけをなぞったような、薄っぺらな物語でした。

この作品の大賞受賞によって、埋もれてしまった数々の作品が気の毒です。熱い感情や素晴らしい人間性をぶつけた作品はもっともっとあるはずなのに、出版社も選考者も作品を世に出す責任を今一度考えて欲しいものです。

あとがきにて、大好きな書評家の茶木則雄さんがこの作品を大絶賛していたのでかなりショックでした。私にとってはこれが最大のミステリー。

4.0 タイトルどおりの「四日間の奇蹟」
主人公の指をなくしたピアニスト、サヴァン症候群の天才少女、これだけでも「レインマン」ばりの面白さにもかかわらず、そこに素敵な女性が現れて、しかも実は彼女は主人公に恋焦がれていた、という設定だからもう大変。しかも、さらにさらにまさにタイトルどおりの「四日間の奇蹟」。これらの定番ともいえるベタ設定をうまいこと利用して、うまいこと組み合わせた作品。

脳と心って、どうなってるんだろうねぇ。昔のエジプト人は、脳ってのは、鼻水を作る臓器と考えていたという。なので、ミイラには脳がない。そのころから、心ってのはやっぱり心臓の辺りにあるもの、って考えられていたのかなぁ。もしくは、実態のない何か?死んだ後の体重は、死ぬ前の体重よりちょっと軽くなる、というのもよく聞く話。実際、モノを考えているのは脳なんだろうけど、なんで物質のカタマリである脳がいろいろ考えたり感じたりすることができるか、なんとも不思議ですなぁ。。ただ、ニューロン間のシナプスで電気信号により伝達物質が受け渡されるだけなのに。。と、いったことを考えさせられる作品でもあり、話の構成上、実は奇蹟が起きていたわけではなく、単に解離性同一性障害である可能性も示唆されている辺りもこの作品をSFファンタジーに終わらせない要素である。
2.0 大賞を与えるほどのものかな?
設定がどうだの、これはミステリーではないだのといったことはさておいても、一言で言うと長すぎ。くどい。感動の押し付け感が強い。とりわけ登場人物の饒舌さは読むのに苦痛。もっともっと刈り込んで短く出来るのでは?短編であれば、もっとさらっと、余韻の残る感動を与えていたのでは?
巻末の解説は手前味噌なぐらい褒めすぎなのだけど、ほんとにそう思ってるの?と突っ込みたくなった。新人賞の作品主義化に異論を唱えていたが、これも作品主義な選択なのでは?原石というにはちょっとあざといぐらい出来すぎてるんですが・・・
5.0 過去これほど何度も泣いた本は無い
これはやばいだろ。

ってくらいに泣きました。電車で読んでいても、細切れで読んでいても、すぐに感情移入してしまう。物語の最後には声をあげて泣き続けてしまった。(思い出した今は鼻の頭が赤い。。。。。)

読み進めて真理子のやさしさ痛いほど感じたからこそ、搾り出すように苦しさを語る彼女から目を離せなかった。救ってあげたかった。真理子を抱きしめてあげたかった。

神様がくれた四日間はとても長く読み終わった今となってはとても短かった。この作品を読んで、自分も救われた部分があったかもなぁ…って思ってたりして。

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