人によって、大きく評価の分かれる1冊
本屋の店頭の目立つところに山積みになっていたので何気なく手に取ってみたのですが、この著者が褒めている英語本と私が以前から利用している英語本が何冊か同じだったのと、「英語をやり直す人はSVOC文型の文法に手を出すな」という著者の意見に私も賛成なので、個人的には星4つです。しかし、英語の勉強の仕方が人それぞれ違うように、こういう本は必ず意見が分かれるので、それなりの批判も出るでしょう。
もちろん著者はそれらの事も踏まえた上でこれだけはっきりと色々な本に対して意見を述べているのだと思いますが、購入前に「自分と愛称の良い本か」見てからの方が無難かもしれません。相性の合う方には、著者の言っている事はそれなりに参考になる部分もあると思います。
そういう訳で星3つにしました。
他人の本を評価する資格なし。
著者がとにかく無知すぎる。例を挙げると:
・「完了形でなく完了時制のマチガイではないか」(p.171)→完了は「時制」ではなくて「相」である。著者は標準的な記述英文法に暗いようだが、よく英語教師をやっていられるものだ。・「文法の知識が不要なのはインフォーマルな会話の時だけである」(p.159)→どんなにくだけた言い方でも英文法の規則に沿って組み立てられているから英語なのである。著者は、英単語をデタラメに並べたものを「インフォーマルな英語」と見なしているようであるが大きな間違いだ。
・「日本の辞書は、発音の表示に、国際音声記号と呼ばれる日本だけでしか使われない記号を使っている」(p.115)→英語の辞書に関して言えば、国際音声記号(字母)は本家イギリスで使われており、イギリスの出版社が世界中の英語学習者向けに作っている英語辞典でも使われている。使っていないのはアメリカだけである。
・「本、特に文学作品は言語より中身が大切である。翻訳でじっくり中身を味わった方がいい」(p.16)→全世界の作家がこの一節を読んだら激怒するだろう。文学はもちろんプロット、ストーリーも大事だが、作家は技を凝らして表現を工夫しているのである。そしてそれは翻訳で別の言語に移し替えるのが困難な場合が多い。文学作品を読みたいという人に翻訳が良いとアドバイスするのは、その人に楽しみの半分以上を捨てよと言っているに等しい。一体この著者は大阪外語大で何を学んだのだろうか?
評価されている本の中には私自身がレビューした本も含まれているが、観点が全く的はずれでお話にならない。