クロス分析に無理が・・
パラパラと読む程度なら楽しめるが、ちゃんと分析結果を読み取ろうと
すると、かなり矛盾もあるし、「おいおい、ホントかよ」と突っ込みた
くなる部分も多く、分析に無理があるなぁという印象が強い。具体的な設問や分析手法は明らかにされていないが、3万人という多
すぎるサンプルで無理矢理クロスを重ねて導き出したという気がする。
例えば、「渋谷な人」は3万人中1628人いて、当然いくつかのクラスタ
ーに細分化されるはずなのだが、それをひとまとめにして集計してい
ると思われるため、女性で好きな服が「オゾック」と「プラダ」という
傾向性のない結果になっているし、男性の好きな車はなんと「マーク
Ⅱ」である。「渋谷な人」なのにね。。
少なくとも、保守的なブランド以外では仕事には使えないと思うし、
このデータを鵜呑みにするのは危険。
この本は良い!
この本は良い!ブランドについて、どんな素人にも訴えかける卓抜な整理だと思う。「~な人」としてグルーピングされた特定の購買層の特徴を描き出す手法で、「~な人」を単に商品に限らず、大学や有名人の好みにまで広げたことで、実におもしろい結果になったと思う。
分析フレームワークとして、ジュニアからアダルトまでの4区分と保守的・攻撃的という特色の組み合わせによって9つに類型化したのも巧みだとおもう。この手法で、もっと多彩な分析が可能であると思う。続編に期待したい。
あえていえば、9つの類型の大まかな比率をだしてもらえると、さらにイメージがはっきりすると思うが、そこまでよくばるのは贅沢な注文かもしれない。
でも、こんな欠点も本書の面白さの前には目立たないけれど。
ブランドをデータで把握・OKです!
ブランドという無形財産をデータで定量把握してわかりやすく解説している点は好感が持てます。国語的・感性的・概念的なものがすこし科学されていて気持ちがよいです。
序文、ジャンルごとの考察が面白い
本文もさることながら、チームラボ猪子氏の序文も面白い。
「マスコミュニケーションの死」に始まり、トヨタ・デルに関する考察、
そしてマーケティングの本質について。序文なので当然、深い話は無いが、今後のマーケティングを考える上で
重要な考えやキーワードが散りばめられている。
本文では、それぞれのジャンルごとに考察があり、これがまた非常に鋭く読みごたえがある。
間違いなく、買って損は無い。