手軽に読めるファンタジー
ネット系の文体が気になったものの、すんなり読めて良かったです。雰囲気がTRPG全盛時代の定番ファンタジーに近い感じもしますが、
登場人物が濃いので悪い感じはしませんでした。
それと、値段がちょい高かったですねぇ。イラストも増やして欲しい。
これで続刊が出るのであれば文庫にして欲しいところです。
ゆったりとした描写のファンタジー小説
ライトノベルでこの値段は高いと思いながらも、エンターテイメント小説のようだったので手に取りました。共著にありがちな文体の違いによるグダグダ感は特になく、仕上がりは良いように思います。文体は乱暴なようで描写は丁寧です。その分、戦闘シーンは冗長に感じ、テンポが悪いと思うかもしれません。何よりト書きのような脚本風の表現が随所に見られ、好みは分かれると思います。
ただ緊迫した状況で散らばって事態に直面している各登場人物の葛藤の描き方は新鮮で、言葉遣いが平易な分緊張感を持ちながらもすっと読めます。登場人物の書き分けなども良いです。
中年のまとめ役のキャラが隠れ主人公的で、主役やヒロインより魅力的な感じがします。言葉遣いは荒いけど根は親切、というあたりは読み進むほどにグッときます。
ライトノベル風の会話を楽しむというよりは、詳細な描写による世界観に浸るSFのように読むと良いと思います。