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なぜケータイ小説は売れるのか (ソフトバンク新書 63)

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なぜケータイ小説は売れるのか (ソフトバンク新書 63)の商品レビュー

4.0 文句なし
ケータイ小説というものの知識が全く無いため
手に取った一冊。

分析はどうあれ、とりあえず
今後もあまり読むチャンスの無いジャンル、
「ケータイ小説」が何であるかを
知り得たことで文句無し。
5.0 根は同じだ。
この本(新書)でジョージ秋山の銭ゲバが出て来るとは思いも寄らなんだ。
本田自身にとっては好みのジャンルではなく、それでも本田が今まで考察して来た事に合致していたようで、概ね良い評価をしている。
結論はいつも一緒。
人にとって物語は必要だと。
1.0 サブカルが納得したい為の本ですね
この本を持ち上げていた、とあるサブカル方面で高名なライターの方のblogで興味を持ち、手にとりました。
う〜ん。
敢えて悪意の前提で表現するなら、この本でやりたかった事はどうやら「何でも、俺の聞いた話によるとよォ…」のような男子中学生の猥談レベルの伝聞や、筆者が予め「こうに違いない」という先入観を妄想で塗布し、「これで良いのだ!」と安心する為だけに書いた本ではないのだろうか? というのが、初読での私の感想でした。
ハッキリ言うなら、この筆者の方は「オタクの代弁者」を気取っている点はありますが、私のよく目耳にするオタクの世界とは乖離があります。私個人はふたば虹裏等にどっぷり浸かった点もある、少し歪んだオタクではあるのですが、二次元美少女への劣情を三次元でモテない現実の自分に対する代用、という考え方にはついていけない点もありますし、何かこう「頭の悪い女学生どもへの憎悪」だけで相手を小馬鹿にしたいという、ようはオタクがオタクとしてマスメディアから差別されている現実に対する意趣返しという面が過剰に強いのではないか、と思いました。
反面、ようは「そういった視点」で、女学生や一般人をバカにしたくてウズウズしている、「俺の大好きな○○は世間でサッパリ評価されないのにあんなつまらない□□がなんで大ヒットなんだよ!」みたいな不満を抱えているサブカルの人には、胸をすくような内容なのかも知れませんね。
3.0 この人は哲学が好きなのだ。

ケータイ小説にハマる人がいる。そして、それを批判する人がいる。
その両方をもオレは俯瞰できるのだ。
そしていつの日か、ヘーゲル風に言えばアウフヘーベンして、新しい物語を作るのだ。
アンチテーゼに対するアンチテーゼは、有識者の得意技。
近代を作ったのはデカルトではなく、グーテンベルクだという意見もそういう精神に基づいている。
最後はすごい自分の宣伝するし、本人がかなり目立とうという姿勢が見られた。
おれは超人なのだと言いたい気持ちがあるのかもしれない。
ケータイ小説と現代社会をつなげる視点だけだったら、資本主義を批判して終わりだっただろう。
筆者は、ケータイ小説と聖書をつなげる視点を持つことで、人類史を批判することに成功したのだ。
時代や人類は俯瞰戦症だ。
レビューすることも俯瞰(つっこみ)だし、本を読むことも俯瞰(つっこみ)。
どうしてもそこにつっこんでいってしまう。
3.0 なんで本田は、好きでもないものを持ち上げようとしてるのか?
 書名にも明白だが、これは読者のマーケティング的関心に応えようとする本。対象読者は「ケータイ小説を読んだことはないが、『どういうもので、どうして売れているのか』に興味を抱いている人」であり、「ケータイ小説」ではなく「ケータイ小説市場」の入門書だと最初にハッキリ書いてある(p4)。つまりケインズの美人投票よろしく、「対象への関心」ではなく「対象への関心への関心」に照準している。
 ただ問題は「ライトノベル派の筆者は『恋空』や『赤い糸』にはまったく共感できず、読みながら何度も本を壁に放り投げたくなる衝動に駆られ」るタイプである点(p235)。本書がイマイチ腰の定まらない印象なのは、これが原因ではないか。
 ただ個々の指摘には面白いものも多く、「ケータイ小説はジョージ秋山に似ている」(p98)なんて笑った。ケータイ小説は「文学」ではなく大衆芸能・民間説話の類であり(p178)、Yoshiが他者救済をめざす現代の説教師なのに対して『天くれ』は自己救済の物語だなんて話(p118)には、何となく納得(…どれも未読だが)。
 著者によればケータイは活版印刷・インターネットに次ぐ第3の大発明で(p205)、ケータイによるネットへのアクセス増加は二極化・格差の問題ではなくネットの真の大衆化(p176)。ケータイ小説はまだ既成の物語を反復しているに過ぎないが、「あらゆる人間が『物語』を生成することが可能になったという事実は、(中略)80年代以降ずっと続いている閉塞したニヒリズム状況が、これからやがて打破されるという希望に連なっているかもしれない」(p227)らしい。そういえば高橋源一郎もしばらく前の雑誌連載エッセーでケータイ小説に触れ、「明治の小説は大抵こんなだったヨ」みたいなこと書いてたし、「これは実話です」という断りつきなのも近代文学黎明期に似てるかも知れなくて、新しい時代の開幕を予感させなくもない…ような、ないような。
 あと、一応言っとくけど、実際のケータイ小説読者が本書を読んで、「ワタシは現実と小説の区別ぐらいついてます! これは娯楽です!」と腹を立てるのは、ちょっと話の筋が違うと思う。だって、ケータイ小説が娯楽になる人とならない人がいるワケで、その娯楽になる構造のことを著者は言ってるんだろうから。

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