この本、外見はじみでも、中味は輝いてます!
この本、表紙、本文のレイアウト、ともに、お世辞にもかっこーいいとはいえません。じみです。目立ちません。それだけに、すごーく残念な気がします。
ところが、内容は、もう、腰が抜けるほど素晴らしい英作文の参考書です!
ド派手で、目立つ、効き目のありそうなタイトルのついた参考書に手を伸ばして、この本を敬遠しちゃった受験生は、かわいそうに、すごく損をしちゃったと思ってくださいね。 この本は、英作文の基礎となる暗唱文も選りすぐられたものばかりです。
実際の問題編も和文英訳の良問ばかりです。答えの英文は筆者と米人による両方を掲載し、解説も親切で、とてもわかりやすく、頭にしみこみます。
英語の先生の実力は、きちんとした英文が書けるかどうかできまります。
ひとつの和文に対して、いろんなヴァリエーションで英語表現をしているかどうかで、英作文の参考書の優秀さはきまります。
以上の点でも、この本は並外れて素晴らしいです!
8つ星をあげても、まだ足りないくらいの素敵な本です!
解答「例」ってなに?
毎年生徒に勧めていますが、地味な本ですので知名度は低いようですね。高校で英作文の授業をしていて感じるのは、問題集や教師用手引き書の解説が実際向きではない、ということです。あるひとつの「言いたいこと」を英語に載せて表現する場合、10人いれば10とおりあってかまわないわけです。その点、既存の英作文学習書は、一つの日本語文に、一つの英訳「例」を書いて終わりにしています。でも「例」ってなに?ほかにはどんな表現があるの?その「例」以外のところまでは教えてくれません。
ある程度決まった表現、覚えていなければならない構文というものはあります。
本書の第一部はそのような基本文を150並べています。これは暗唱用の文章ですから簡潔です。 第2部では、ここがおもしろいところなのですが、同じく150の大学入試問題が出されていて、第一部で覚えた暗唱例文の構文や表現を活用した問題になっています。暗唱例文と問題が一対一対応になっているのです。しかも、訳例は、日本人筆者が2文書いています。さらに米人訳として、ネイティブならではの発想での訳例が添えてあり、その3つの訳文を読み比べてみるのも楽しいです。
第三部はトピック別の、より長い難易度の高い作文が出されていますが、ここでも先に覚えた暗唱文が役に立ちます。長文を短文に解きほぐして、先の暗唱文を公式として使えるように解説しています。また、ここでもやはり、日本人筆者による訳例2文と米人訳があります。
英作文の学習をする上で、答えが一つしかない、っていうのはそもそもナンセンスじゃないでしょうか。