EVMSを学びたい人と,PMPの概念整理をしたい人に
ターゲットとする読者層を広く取りすぎたのではないだろうか。本書「はじめに」では,想定する読者として,経営層やプロジェクト発注側から,プロジェクトマネージャ・PMP受験者・プロジェクト研究者までが挙げられているが,そこまで広く読者層を設定するのは欲張りすぎではないかと思う。実際,本書はPMPを概念的に学ぶにはキーワードの羅列に過ぎる印象があるし,PMPを専門的に学ぶには説明が皮相的に過ぎるきらいがある。有益な読者層として考えられるのは,EVMS の説明が充実しているのでそれを学びたい人と,PMP について深く理解したうえでその概念整理をしたい人だろうか。
ついでながら,本書p.183で「Work Around」のことを「そこらを歩き回って最良の答えを迅速にみつける」ことだと断定的に書いているのは疑問である。workaroundとは,問題を回避する(around)ための作業や操作(work)のことを指す近年の造語であって,「歩き回る」「最良」「答え」「迅速」などとという意味はない。図5.20 で「ウォーク・アラウンド」とカタカナ表記していることからも,著者はどうやら「Walk Around」なる語と混同しているようだが,これほどはっきりした間違いを自信たっぷりに書いていることには,著者や編集者の姿勢について疑問を持たざるをえなかった。
入門書としては、GOODなのでは
PMの標準化の流れ、PMの世界で出てくる概念や手法(進捗管理の方法や、予算管理の概要)、PMBOKの概要などです。特に、PMの適用分野を限定して説明してあるわけでも、ありません。EVMSなどは簡単な計算例をあげ、やさしく説明してあります。PMBOKについては、スコープマネジメント、コストマネジメントなど、代表的な内容を、数ページでその概要がまとめてあります。
全体的に、初心者にも、わかりやすく、書いてありました。その分、1つ1つのトピックについては、そう深い内容では、なかったです。わかりやすい入門書としては、GOODだと思います。
ただ、全体的に単調な内容なので、差し迫ってないと、途中であきるかも・・。
EVMSについて詳しいし、契約タイプについてもフォロー
2003年になってから、EVMSが少しづつ知られ始めてきました。この本は、EVMSについて詳しくかかれている本です。私は、PMP試験の参考書として、この本を購入し、読みましたが、PMP試験用としても役にたちます。ただ、PMBOK2000に対応していない感じがしますので、PMBOK2000も併用したほうがいいでしょう。
あと、契約タイプのこと(FFP~CPFF)も、他の書籍に比べて詳しく書かれているので、PMP試験対策として、GOODです。
プロジェクトの状況を正確に報告できるようになります。
進捗報告を経営者にされている方々に特に読んで欲しいです。
本書では、これまでのプロジェクト失敗の原因のひとつに「スケジュールとコストが別々に管理されていた」ことをあげています。
その解決策として、EVMS(スケジュールの達成度を金額換算し、コストと統合して管理する手法)という手法を紹介しています。この手法を導入することにより、経営者にとって「見えない」プロジェクトが、「見える」ようになるというのです。
解説も分かりやすいですし、これからプロジェクトマネジメントをされる方は必読の一冊だと思います。